感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
みゃーこ
36
ユダヤ民族の歩んだ歴史を辿る。宗教観、安息日、選民意識、旧約聖書の教えに従順に実行し国を追われてもその意識を綿々継承されている。信仰が生活そのものであり、規律が厳格。迫害を受け続けた理由ゆえに迫害されても繋がり続けられる。迫害を試練と受け止めますます強さを身に着けていく民族。いったい宗教と民族とは何だろう?歴史を知るほど不思議だ。人を幸せにするための宗教が民族や対立や迫害を生んでいる。大量虐殺の末600万人のユダヤ人が死んだ末、シオニズム運動の末建国されたイスラエルがまた新たな火種になっている。2015/06/14
miki
17
きっかけは手塚治虫「アドルフに告ぐ」。今までもユダヤ人の存在を小説や歴史の一部分で知っていたけれど、彼らの民族を強く知りたいと思ったのは初めてだった。今でも世界中に存在するユダヤ人の起源を思い返すや、その歴史は果てしない。奴隷や家畜以下の扱いを公然と受け、あらゆる迫害の中でも彼らをユダヤ人たらしめた律法、ユダヤ教への信心深さには本当に驚嘆の他ない。初めて彼らの辿ってきた歴史を知り、世界のひとつの真実や繋がりに気付くことができた。そして現在に至る戦争について、もっと興味を持つことができた。2015/04/16