内容説明
クリスマスの夜は、きっと不思議なことが起こります。わんぱく小僧の少年や、成績がいまいちの生徒にも、パン職人の見習いとして、働きづめの若者や、土産物屋を切り盛りする、貧しいおばあさんにも、きっと、思いがけない奇跡が起こります―。プロイスラーのふるさと、ボヘミアに生きた人たちの、真冬の白い雪につつまれた、神さまとの出会いの物語。
著者等紹介
プロイスラー,オトフリート[プロイスラー,オトフリート] [Preussler,Otfried]
1923年、旧チェコスロヴァキアのボヘミア地方、リベレツ(ライヒェンベルク)に住むドイツ人の家に生まれる。ドイツを代表する児童文学作家
ホルツィング,ヘルベルト[ホルツィング,ヘルベルト] [Holzing,Herbert]
1931年、ドイツのトリアーに生まれ、2000年、同地に没する。ドイツの著名な挿絵画家
吉田孝夫[ヨシダタカオ]
1968年、鳥取県生まれ。ドイツ文学者。京都大学大学院文学研究科博士後期課程修了。博士(文学)。現在、奈良女子大学文学部准教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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mocha
91
クリスマスシーズンに子どもたちに信仰心を学ばせる「信仰書」というジャンルの本らしい。キリスト降誕の地ベツレヘムを強引にもボヘミア近辺に設定した7篇。宗教色と教訓に満ちたストーリーながら、プロイスラーらしい反骨心も垣間見える。妖精クリストキントやペパー・クーヘン、ビール・スープなどドイツのクリスマスの風物が興味深かった。2017/12/24
KAZOO
81
大泥棒ホッツエンプロッツで有名なオトフリート・プロイスラーの自身の出身地である東欧ボヘミアのクリスマスに絡んだ物語で7つの話が収められています。ディケンズの「クリスマス・キャロル」も好きですが、この物語はかなり異なった気がします。かなり宗教色が強い感じや寓話的な要素があるようです。ただ、ホルツィングの挿絵が話を柔らかな感じにしてくれています。2025/04/08
花林糖
16
(図書館本)ボヘミアの人々の神様との出会いの物語。短編7話。児童書なので宗教色は薄めなのかと想像していたら、少し強めで何か居心地の悪さを感じつつ読了。キリスト教系やクリスマス物が好みだと違和感なく読めるのかな。2016/10/21
joyjoy
10
図書館のクリスマス本コーナーで光って見えた一冊。「草原を越えて」、ベツレヘム訪問に誘いたくないような二人も、実は召されてそこにあったり、「ムーア人の王さまの冠」、一見どうしようもないような男にも、赦しが与えられたり。弱さ、欠点をたくさん抱える自分自身もなんだか救われるような気がした。イラストも雰囲気があってよかった。2022/12/24
つき
10
クリスマスの物語にも、プロイスラーのエッセンスが加わって、おもしろい。宗教の下地があると、もっと楽しめるんだろうな。プロイスラーは、ムーア人の王様が好きなのかな。2017/12/23
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- 和書
- 死の島 〈下巻〉