内容説明
燃えさかる火は、故郷ポーランドの村で見た、ドイツ軍の残虐行為を思いださせる。「この空襲は罰だ、復讐だ」と声をふりしぼるマレク。そのことばに傷つきながら、それでもマレクを愛さずにいられないマリア。母にそむき家をすてたマリアにとって、たしかなものは、異国の青年とのこの愛だけだから。戦争が終わって廃墟に日がのぼるとき、はたして二人の心のゆくえは。
著者等紹介
レーヴィン,ヴァルトラウト[レーヴィン,ヴァルトラウト][Lewin,Waldtraut]
1937年、ヴェルニゲローデ(中部ドイツ)生まれ。ベルリン在住。歴史小説、伝記物語、推理小説、児童読み物など、多彩な作品を数多く発表。ラジオドラマ、ロックオペラ台本も手がけ、またオペラの演出家としても活躍している
松沢あさか[マツザワアサカ]
1932年、愛知県生まれ。名古屋大学文学部卒業
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。