出版社内容情報
翻訳読み物・伝記 小学上級以上
医者になる夢の実現にむけて、いくつもの困難に耐え、ユダヤ人学校にふみとどまる、アラブの少女ナディア。でも、突然のテロ事件で……。複雑で不安定な情勢に揺さぶられながらも、ひたむきに生きる中東の若者たちの心の叫びが伝わる作品。
内容説明
医者になって、地域医療につくしたい。それが、ナディアの夢だった。そのためにナディアはのどかなアラブ村を出て、ユダヤ人の寄宿学校に入学する。「自分がアラブ人だってことを恥に思っちゃいかんぞ」という、父さんのことばを胸に。民族による考え方のちがいにとまどい、よそ者意識とたたかいながら、一歩一歩、ナディアは夢の実現にむかっていく。だが、その夢がくずれそうな瞬間がおとずれる…。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
timeturner
4
イスラエルで少数民族として暮らすアラブ人の問題はきちんと考えたことがなかったが、これはきついね。でも、この本がユダヤ人作家によって書かれ若者達に受け入れられたという話に希望を感じる。2016/05/15
はる
0
図書館で借りました。国、考え方の異なる人との交流には辛い思いがありました。2015/09/18
サン・アラド・ルノー・ジェルジェンスキー
0
植民地主義、帝国主義が第一に人間の接触の問題であるということをまざまざと感じさせる名作。2023年の日本から見ても、決してこの本が書かれた頃より状況が改善しているかは分からないが本書をイスラエル・ユダヤ人が書いたことは人間の尊厳への慰めである。2023/09/03