内容説明
イェッテはベルリンに住む空想好きな十二歳の女の子。ママの用事で知り合った近所の本屋さんは、お話大好きなちょっと変わったおじいさんの二人組。二人をとおしてイェッテの前に新しい世界のとびらが開かれる。すてきなお話の世界と暗いナチス時代の記憶のとびらが。クリスマス前の土躍の午後、二人の本屋さんが演じてくれた童話の影絵芝居にイェッテは大感激。でも、おじいさんと女の子の組み合わせに、心ない疑いの目がむけられて…。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ケロリーヌ@ベルばら同盟
51
ベルリンに暮らす12歳の少女イエッテ。パパが家を出て、仕事と、女性としてのプライベートに忙しいママの留守中、一人でファッションショーをしたり、空想に耽って寂しさをやり過ごしていたイエッテに嬉しい出会いが訪れます。お向かいの本屋さんの、二人の不思議なおじいさん。彼らは本を読み、その世界に旅する喜びを教えてくれます。けれど、現代ドイツの社会と子供を取り巻く環境の問題と、ナチスドイツの暗く深い爪痕が、楽しい日々に影を落とします。瑞々しい向学の芽を育んだ偽りなき愛情が、偏見によって歪められてしまう。とても残念です2019/03/03
航輝
7
図書館本 なんというか… 大人の意見確かに一理あるけど、最初からそう言う目で見るのはどうなんだろ… 子供の気持ちを無視した感じがなんか… ユーレだけは本当のとこを見てくれてるのが救いかな…2017/05/19
ふみえ
3
みんなが傷ついた物語で、ちょっと過剰反応ではと思いましたが、それだけ性的虐待が多いのか。私もだいぶ昔ですが、保育園の見慣れぬ男性(若くない)保育士さんに戦闘体制むき出しに。守りたい思いが、誰も幸せにならないなんて…、多くは心ある人なのに。2014/03/21
ヒラP@ehon.gohon
3
両親の離婚。 自分をママではなく、名前で呼ばせようとする母親と、その交友関係。 多感な少女イエッティは、友だちとの人間関係に疲れ、知り合った本屋さんと本の世界に拠り所を見つけるようになりました。 現代的なテーマと、戦争体験者としての本屋さんの語る話の中に、ドイツの社会構造があるのかもしれません。 世間の大きな誤解を呼び、噂のために商売ができなくなってしまった本屋さん。 理不尽さはあっても、世間の目と風評についても考えさせられます。 2012/09/21
図書子
1
読後感が。すっきりしない。どうすればよかったんだ。2020/12/02