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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
印度 洋一郎
1
著者は、学生時代からロシア語普及運動に従事していたという翻訳者。1977年から約三年間仕事の都合で家族共々滞在したモスクワでの生活を徒然なるままに綴っているが、今から半世紀前の冷戦期の共産圏の暮らしぶりを伝える貴重な記録。買い物は基本行列、接客態度は横柄という「ソ連の生活」のイメージを裏書きするような日々だが、著者の視点は少し違う。「虚飾に満ちた日本の消費生活に比べると、確かに物は少ないが、基本的な生活物資は安価で出回っており、貧しいという感じはしない」とのこと。ロシア人は魚を余り食べないので安いらしい。2023/11/21