感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ロビン
17
デズモンド・ツツ大主教は、黒人として初めて英国国教会の主任司祭となった人物であり、反アパルトヘイト運動のリーダーとして「南アフリカのキング牧師」と呼ばれ、アパルトヘイト政策がまだ施行されていた1984年にノーベル平和賞を受賞した。本書はノーベル平和賞受賞講演を含め彼の講演や書簡をまとめたものである。授賞式では会場に爆発物を仕掛けたという脅迫もあったという。アチェベの『崩れゆく絆』を読んだ時も思ったが、白人による帝国主義政策は被害者であるアフリカ人の側からの話を聞いて学ぶことが必要不可欠であると痛感する。2020/05/30