内容説明
クイズには必ず正解がある。ならば、人生に正解はあるのか?正直にいえば、そんなものはない。だが「正解」の人生を「まっとう」な人生と読み替えるなら、はたして自分の人生はまっとうだったのか、と問うことはできる。人は年を取るにつれ、後悔とともに過去を振り返ることが多くなるが、死ぬ前に一度、自分の人生がまっとうだったのか考察するのはどうか。著者はまっとうな人生の条件とは「誠実」「力を尽くす」「負けない」の三つだという。なぜ、そういえるのか?読めば、不思議と生きるチカラが湧いてくる画期的人生論。
目次
第1章 人生に唯一絶対の正解はない
第2章 人生に目的や意味がなくても
第3章 人生に無数の正解はある
第4章 まっとうな人生を阻害する社会
第5章 次善はときとして最善に勝る
第6章 社会的価値と自分的価値
第7章 生まれ変わっても、また自分になりたいか?
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
tamami
45
勢古さんの本はこれまでにも何冊か手にした記憶はあるけれども、印象に残ったものは殆ど無い。そういう意味では本冊も「人生の正解」が大書してあるわけではなく、何か著者の心に浮かんでくる由無し事を書き綴っては、次に繋いでいくという印象を受ける。もっともその分、大晦日ということもあって、様々なことを本書に触発される形で考えさせられた。そして「次善はときとして最善に勝る」とか、「何がどうなろうと、たいしたことはありゃあせん」というような言葉にほのかな勇気を与えられて、明日からの一年を新たな気持ちで生きて行こうと思う。2022/12/31
団塊シニア
17
定年後11年の作者、まっとうな人生の条件として誠実、力を尽くす、負けないの3つを挙げているが作者の人生観から納得できるものである、ただ人生の正解は人それぞれ違うものだし死ぬまでわからないのではというのが読後の感想である。2019/06/23
テツ
15
まだ人生を終えた経験がないので想像でしかないが、人間はどんな生き方をしようが最期の瞬間に未練は必ず残るし、後悔することも山のように心の中に浮かんでくるのだろう。それを踏まえた上で「人生の正解」とは何かと考えてみると、答えることはなかなか難しい。金も権力も人望も、死んでいくときの満足感にはさほど影響を与えないのではないかと想像できるけれど、それらが全くない人生はそもそも辛いばかりで、それはそれで正解だったとは感じないだろうしなあ。平凡でつまらないけれど、今この瞬間を真面目に積み上げることが答えなんだろうな。2022/10/03
まゆまゆ
14
どんな人生でも他人の自由や権利を侵害しない限りは許される、とされているが、人にとっていい人生とは何なのかをテーマに語っていく内容。あらゆる事に意味が張り巡らされている世界に生きている私たちは、そのなかで自分が必要と思う意味を自分の意思で選んでいる。他人から見たら批判的でも自己満足できればそれでいい?個人主義の高まりが自己顕示欲の肥大化を招き、足るを知らずに生きづらくなっている、のかなぁ……2019/10/30
TAKA0726
14
結局は自身がどう思うか、人生の正解はないという内容。はたして自分の人生はまっとうだったのか、と問うことはできる。人は年を取るにつれ、後悔とともに過去を振り返ることが多くなるが、死ぬ前に一度、自分の人生がまっとうだったのか考察するのはどうか。まっとうな人生の条件とは誠実・力を尽くす・負けないの三つ。印象に残ったのは他人のコメント。ガンジー→永遠に生きるかのように学べ、明日死ぬかのように生きろ。小平奈緒→求道心・情熱・真摯。人は、正解も最善もわからない、正解の人生が楽とは限らない。 2019/08/26
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