内容説明
黒装束で素早く動き、手裏剣で敵を撃退する…忍者に対するそんなイメージは、すべてフィクションだった!「忍者」という呼び名自体が昭和三十年代に小説などを通じて定着したもので、歴史的には「忍び」と呼ばれた。最も大事な使命は、敵方の情報を主君に伝えるため必ず生きて帰ること。敵城に忍び込んで情報を得ることはもちろん、日中は僧侶や旅人に化けて話を聞き出していた。「酒、淫乱、博打で敵を利用せよ」「人の心の縛り方」など忍術書の八十一の教えから、忍者の本当の姿を克明に浮かび上がらせる。
目次
第1章 忍びの情報学
第2章 忍びのコミュニケーション
第3章 忍びと禁欲
第4章 忍びの使命
第5章 忍びの洞察力
第6章 忍びの精神
第7章 忍びとは何か
著者等紹介
山田雄司[ヤマダユウジ]
1967年、静岡県生まれ。京都大学文学部史学科卒業。亀岡市史編さん室を経て、筑波大学大学院博士課程歴史・人類学研究科史学専攻(日本文化研究学際カリキュラム)修了。博士(学術)。現在、三重大学人文学部教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Mr.チャーリー
54
忍者のイメージが変わりました!忍者の最も重要な職務は敵方の状況を主君に伝えることだそうです。そのために、極力戦闘を避けて生き延びて戻ってこなければなりません。従ってサバイバル術に長けて、知恵、記憶力、コミュニケーション能力が必要。つまり体力があって頭がよくないと務まらないのですね。本書は現代人にも通じる、生きていくための内容が書かれいます。全ては無理でも出来そうなことから実践してみよう。2018/01/31
びっぐすとん
12
108円本。いつの時代もワクワクする職業、忍者。私の子供の頃は「影の軍団」、今の子なら「NARUTO」とか。勿論実際の忍者が地味な仕事だったのは知っているが、それにしてもこの本の内容も薄く地味。忍者の書の抜粋の現代語訳だけ。凄さは伝わってこない。メンタル面ばかりでサラリーマン向けの安いビジネス指南書か啓発本みたい。忍者の技術的なことの紹介が皆無なのは片手落ちでは?忍術や戦い方について知りたい人にはお薦め出来ない。かくいう私もガッカリ。別に螺旋丸とか影分身を期待してたわけじゃないけど・・・2018/12/03
色々甚平
9
忍者についてというよりも、指南書の抜粋が多く現代でも通用する部分だけ使われているビジネス書寄りのようで思ったほどの驚きを与えてはくれなかった。2018/07/09
いっち〜
5
帯に釣られて(笑)。忍者より忍術書を取り上げており、忍術書に書かれた精神論や技術等がメイン。主への忠誠心等の武家社会らしい項目がありつつも、人との接し方、駆け引きの仕方、日々の心掛け等、心理学のような内容や諜報のプロのあり方や技術を扱う内容の方が多い。ゴルゴ13とか『ジョーカー・ゲーム』シリーズみたいな話だな、というのが正直な感想(笑)。ただ、同時に「言葉で教えられるものではないので身体と経験で覚えろ」という日本の職人技のような面もあるし、こうした内容が中野学校等で活かされていると妄想するとなかなか楽しい2019/04/02
avalanche
5
忍者について書いてある本だけど、妙に現代に通ずるものがあって面白かった。ビジネス書として読むほうが正しい気がする。2017/12/20
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