内容説明
心の働きを微細に観察し、人間の真理を追究した釈迦の仏教。自然法則の発見を通して、宇宙の真理を追究した近代科学。アプローチこそ違うが、この世の真理を求めて両者が到達したのは、「人生の目的はあらかじめ与えられているものではなく、そもそも生きることに意味はない」という結論だった。そのような世界で、人はどうしたら絶望せずに生きられるのか。なぜ物事を正しく見ることが必要なのか。当代一流の仏教学者と物理学者が、古代釈迦の教えから最先端の科学まで縦横無尽に語り尽くす。
目次
序 心のフィルターを外す営み―仏教と物理学の接点
第1部 宇宙の姿はどこまで分かったか
第2部 生きることはなぜ「苦」なのか
第3部 「よく生きる」とはどういうことか
特別講義1 「万物の理論」に挑む
特別講義2 大乗仏教の起源に迫る
著者等紹介
佐々木閑[ササキシズカ]
花園大学文学部仏教学科教授。文学博士。1956年、福井県生まれ。京都大学工学部工業化学科および文学部哲学科仏教学専攻卒業。同大学院文学研究科博士課程満期退学。専門は仏教哲学、古代インド仏教学、仏教史。92年日本印度学仏教学会賞、2003年鈴木学術財団特別賞受賞
大栗博司[オオグリヒロシ]
米国カリフォルニア工科大学理論物理学研究所所長、フレッド・カブリ冠教授。東京大学カブリ数物連携宇宙研究機構主任研究員と米国アスペン物理学センター所長も務める。1962年生まれ。京都大学理学部卒業、東京大学理学博士。シカゴ大学助教授、京都大学数理解析研究所助教授、カリフォルニア大学バークレイ校教授などを歴任したのち現職。専門は素粒子論。アメリカ数学会アイゼンバッド賞、フンボルト賞、仁科記念賞、サイモンズ賞、中日文化賞などを受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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