出版社内容情報
計画全体の白紙撤回という前代未聞の展開となった新国立競技場問題。建設費は当初の1300億円から倍近くまで高騰し、仕様も大きく変更された。問題点は早くから指摘され、関係者もそれを認識しながら、計画は暴走。数々の歴史が刻まれ、戦後復興の象徴とされた旧競技場は既に解体され、神宮外苑の、東京を代表する美しい景観も失われようとしている。なぜこんな大失態となったのか。新計画に問題はないのか。「帝国陸軍を彷彿【ほうふつ】させる壮大な無責任体制」に、緻密な取材で斬り込む。
内容説明
計画全体の白紙撤回という前代未聞の展開となった新国立競技場問題。建設費は当初の1300億円から倍近くまで高騰し、仕様も大きく変更された。問題点は早くから指摘され、関係者もそれを認識しながら、計画は暴走。数々の歴史が刻まれ、戦後復興の象徴とされた旧競技場は既に解体され、神宮外苑の、東京を代表する美しい景観も失われようとしている。なぜこんな大失態となったのか。新計画に問題はないのか。「帝国陸軍を彷彿させる壮大な無責任体制」に、緻密な取材で斬り込む。
目次
第1章 「この計画は無茶です」―長い取材の始まり(建築家・槇文彦さんのエッセーとの出合い;五輪史上最大規模のスタジアム ほか)
第2章 ドキュメント・巨大スタジアム計画誕生(第1回有識者会議―2012年3月6日 最初から決まっていた「8万人規模」;第1回「施設建築」ワーキンググループ―2012年4月10日 高さ15メートル以上の建築物が禁じられている地区 ほか)
第3章 露呈する矛盾・暴走する計画(衝撃の「建設費3000億円」報道;建設費1785億円―見直したのはコストだけ ほか)
第4章 白紙撤回―計画自滅までの60日(「計画に問題あり」と初めて公に認める;「帝国陸軍を彷彿とさせる壮大な無責任体制」 ほか)
第5章 問題はまだ終わっていない(新計画策定と失敗検証の同時進行;「失敗の原因は巨大すぎたこと」という槇さんたちの指摘 ほか)
著者等紹介
森本智之[モリモトトモユキ]
東京新聞(中日新聞東京本社)文化部記者。1978年、広島県呉市生まれ。大阪大学文学部卒業。2003年の入社後、伊賀支局、静岡総局を経て、社会部で福島第一原発事故などを担当、取材班の一員として『レベル7―福島原発事故、隠された真実』(幻冬舎)を執筆した。13年2月から現職。担当は美術・建築(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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