内容説明
「知の巨人」といわれる経営学者・ドラッカーの『マネジメント』は現代経営学のバイブル。だが、それが発表される前後に、トヨタ自動車では大野耐一氏の指導のもと、『マネジメント』を絵に描いたような経営が実践されていた。「トヨタ生産方式」である。大野氏に仕え、その展開に貢献した著者が、トヨタの生産現場を事例にドラッカーの経営論をやさしく解説。手に取るように『マネジメント』の要諦が理解できる画期的ガイドブック。
目次
第1章 経済活動とは何かを考える
第2章 働きがいと生きがい
第3章 社会からの要請に応える
第4章 マネジメントする人
第5章 マネジメントの方法論
第6章 組織を考える
第7章 トップマネジメントに求められるもの
第8章 成長の限界を越えて
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Lee Dragon
23
開発のから生産までを見なくてはいけないエンジニアになったので、組織論に興味を持ち読むことに。組織の話、人の育て方の話、イノベーションの話とためになった。知の巨人であるドラッカーと、行動の鬼である大野耐一さんは対照的に見えて実は本質は同じであった。大野さんの「口舌の徒はいらん」「評論家は穀潰し」という辛辣な言葉は知識偏重型の自分には大きく刺さった。忙しいということは、それだけ企業が潤っているということ。今やれることをしっかりやるからこそ仕事が減った時に乗り越える事ができる。アリとキリギリスのアリにならねば。2017/09/24
たー
10
トヨタ生産方式とドラッカーの思想の共通性はよく言われるが、フィクションと実例の違いもあり、「もしドラ」なんかよりはよっぽど優れた「マネジメント」の解説書であると思う。2012/07/15
ara
2
大野耐一のもとでトヨタで働いた経験を持つ著者が、 自身の経験とドラッカーのマネジメントの内容をリンクさせて章立てて解説している。 途中途中の政治家に対する批判は、少しうっとおしかった。 「原価+利益=売値」ではなく「売値ー原価=利益」という考え方は、今後の仕事を進めるうえでも参考にしようと思う。 「ヘンリーフォードはマネジメントを不要としたために失敗した」も言われてみればそうだな、と納得させられた。2025/04/03
osakaspy
1
今回もさまざまなエピソードに目を開かされました。管理をカウボーイの仕事に例える、継続改善を床屋の看板に例えるなどなど。大野氏の現場で細かい「なぜ」を発してゆずらない姿なども驚きです。「そのうちそうなるかもしれないけれども、もし現場へ出て、ムダが指摘できなくなったら、おれも会社を辞めなきゃいかんからな」という発言は本当に深い2012/07/27
ぷっちょ
0
興味のあったドラッガー(マネジメント)とトヨタ生産方式を両得できると思ったが、どちらも中途半端な内容。基礎知識を持ったうえで、読むほうが良かったかもしれないが、ゼロだった知識が1になったには収穫。2016/04/06
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