内容説明
正月最大のイベント、箱根駅伝。メディアに後押しされ、関東のローカル大会が、大学スポーツの枠を超えた全国的人気を誇るまでになった。宣伝効果も絶大だ。レースの結果は、大学の入学志願者数を大きく左右し、監督には激しいプレッシャーがかかる。一方、箱根重視の練習は、その後の選手生命に響くとも指摘される。往復200キロ超の行程には、監督の手腕、大学の生存戦略、日本長距離界の未来が詰まっている。感動の舞台裏を徹底分析。
目次
第1章 区間配置の知恵比べ
第2章 いまや時代は「花の五区」?
第3章 監督はつらいよ
第4章 駒澤大学大八木弘明監督一問一答
第5章 いま、留学生は必要なのか?
第6章 東洋大学酒井俊幸監督一問一答
第7章 箱根駅伝が大学経営を左右する
第8章 早稲田大学渡辺康幸監督一問一答
第9章 「ふくしま駅伝」がもたらした功績
第10章 世界から箱根駅伝を見る
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
どどいち
62
箱根駅伝が始まりますが、事前にいろいろな情報を入手出来ました。テレビ観戦の際は、区間毎の各大学がどの様な戦略を組み立てて来るのか?楽しみです。深い…。2016/12/01
財布にジャック
62
毎年お正月に数々のドラマを生む「箱根駅伝」なんですが、私は実は駅伝に対する知識は0も同然で、ただミーハーに応援しているだけなので、この本を読んで、なるほど~と思ったことが多いです。特に監督さんたちとの一問一答は興味深く、楽しめました。ただ、今年の駅伝の直前に読めば良かったかなぁとちょっと後悔しました。2012/01/23
月讀命
56
正月の風物詩となりつつある箱根駅伝を10倍楽しく見る為の参考書です。正月のテレビ番組が芸人かくし芸の録画番組ばかりだった頃、自ずと正月には駅伝を見る様になった。各有力大学の戦略、選手配置、監督の指導、そして駅伝の裏舞台など、なかなかテレビでは伝わらない部分にもメスを入れスポーツライターが解説している。数年前までは、母校は箱根に毎年出場し伝統校と言われながら、一度の優勝もなく、シード権を取れるか、鉄紺の襷がつながるかで一喜一憂しながらテレビ観戦していたが、来年はこの本を読みながら安心して駅伝を観戦できそう。2011/12/30
太田青磁
31
駒澤に行けば、厳しいけれど、育ててくれる・大切なのは、復路にキーマンとなる準エースクラスの選手を温存できるような選手層の厚みを作ること・練習をやった者は、やったなりに成果を出す・優勝チームを引き継いだわけですから、当然、プレッシャーというか、使命感はありました・納得とはいかないまでも、外す理由としての基準を示す必要があります・僕は竹澤を溺愛してしまって、失敗した経験があるんです・早稲田にとって、このオーダーで来られると嫌だなという並びを想像します・推薦枠は三枠しかありませんから、そうしたハンディはあります2014/05/14
ふろんた2.0
22
各大学の準備や戦略、5区の延長や留学生の功罪等、一層箱根駅伝の理解が深まる。5区延長の顛末はよくわかったけど、5区でやるべきだったのかなあと思う。4区までの結果は帳消しになるし、復路は間延びする。予選会から出場した大学はここで下位に沈むと、復路はシード権争いに名を連ねることもできなくなる。もしくは出場校が20あるのは多すぎるのか。2015/10/13