内容説明
2007年、大リーグ入団以来7年連続で「200安打100得点30盗塁以上」を達成し、ゴールドグラブ賞を受賞したイチロー。世界最高の選手である彼のプレーを制御する脳は、いったいどうなっているのか?卓抜したセンスを持ちながらも「努力の人」であるイチローに、彼の脳はどう応えているのか?イチローの少年時代から現在までの行動と活躍を追いながら、人間の脳の働きと発達のメカニズムが自然にわかる、もっともやさしい脳科学の本。
目次
第1章 数字で見るイチローの驚異(7年連続の200安打達成;偉業で見るイチローのプロフェッショナル ほか)
第2章 イチローの活躍を脳生理学から考える(大脳皮質の構造と働き;大脳辺縁系とは何か ほか)
第3章 脳と心(遺伝子と環境の相互作用;心はどこにあるのか? ほか)
第4章 進化するイチローの脳(イチローにとってWBCは何だったか;連続盗塁の失敗と再挑戦 ほか)
第5章 DNAと脳(意識・無意識とセレンディピィティ;人間にも起こる「休眠打破」 ほか)
著者等紹介
西野仁雄[ニシノヒトオ]
名古屋市立大学学長・理事長。1941年、大阪府堺市生まれ。66年、和歌山県立医科大学卒業。73年、ニューヨーク州立大学に留学。富山医科薬科大学助教授、名古屋市立大学教授、同大学医学部長等を経て現職。2003年、第13回読売東海医学賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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greenpeanuts
2
イチローののうを科学したといえるのかは微妙なところ。終始、読みやすい感じで収まってしまっているのが残念。。本当に科学的な内容を期待している人には全然物足りないと思う。ただ、イチローのことが好きで少し彼の考え方などに触れたいという人にはいいのかもしれない。最終的には、ぼくたちも生まれてきたことは奇跡なのだから自分自身の中にイチローを見つけて日々頑張ろうということだろうか。2013/01/27
ヨッシー
2
言わずと知れた野球界の最高峰イチロー。彼の偉業を脳科学的に分析した本。ただし、イチローの偉業を振り返った記述と、脳に関する解説を行い、だからイチローの脳はここが優れているのに違いない、といった内容に止まっていた。私が期待した実際に脳波を取ったりして、科学的な分析・証明が無かったのが残念。2012/10/30
padobure
2
★★脳との関連する記述が少ない。イチローの偉業は改めて言うまでもない。脳の発達からすると、3歳から6歳までにちゃんとトレーニングするのをオススメするといったところか。2008/08/11
shinjihm
1
脳科学についてしっかりと書かれていますが、同時にイチローの強さの秘密も見えてくる読みやすい本です。イチローの自己評価の高さが脳にとても良い影響を与え、すばらしい結果を生み出しているようです。2015/06/27
ゆう
1
イチローは才能があって負けず嫌いである。幼少時代、大変よい環境に恵まれ、その下で努力を重ねてきた。ということはイチローに興味のある人はわかっていること。練習の結果、脳の神経回路がより強く形成され、神経回路の働きを調節する大脳皮質もたくましく鍛えられているはず。。はず、って?もっと具体的に実験して分析されていることが載っているかと思った。この本は脳の働きをわかりやすく説明してくれ、イチローのすばらしさを明かしたのではなく、考えた本でした。2013/05/22