内容説明
患者を社会復帰させるために、家族が読んでおきたい一冊。統合失調症の患者は、家族に依存しなければ生きていけないのでしょうか。家族のための統合失調症克服プログラム。
目次
第1章 病気への無知が家族の不安を呼ぶ(統合失調症を過度に恐れる必要はない;100人に一人がかかる脳の機能障害 ほか)
第2章 治療の第一歩は、統合失調症を理解すること(「古い教科書」の知識をうのみにしない;大きな症状が出ない「現代型統合失調症」 ほか)
第3章 家族のための統合失調症克服プログラム(本人の悩みに着目する;医師の問診で本人の状態を明らかにする ほか)
第4章 統合失調症は社会復帰できる(家族の過干渉が患者さんの未来をつぶす;患者さんの治療の手助けになる制度を活用する ほか)
著者等紹介
福智寿彦[フクチトシヒコ]
名古屋市生まれ。1990年に愛知医科大学卒業後、1998年統合失調症の患者の退院後の受け皿として、名古屋市内にクリニックとデイケア併設の福智クリニックを開業。さらに2008年市内2拠点目となる、すずかけクリニックを開業。デイケア・ナイトケアを運営するほか、グループホームでの生活支援と相談支援事業や、就労支援事業にも携わる。患者を医療と福祉の両面からサポートし、社会復帰させることに尽力している(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
燃えつきた棒
30
旧来型の入院に重点を置く治療観ではなく、患者本人の意思を最大限に尊重する先進的な治療観に基づいて書かれている。 統合失調症患者の家族にとっては、良い水先案内人となるのではないか。/ 本書の構成:第1章 病気への無知が家族の不安を呼ぶ/第2章 治療の第一歩は、統合失調症を理解すること/第3章 家族のための統合失調症克服プログラム/第4章 統合失調症は社会復帰できる2018/12/22
蓮華
27
今回統合失調症に関する本を集めた中で一番新しい2014年の本。 投薬や入院で強制的に治療するのではなくあくまでも患者に寄り添い、患者の意思を尊重する治療の実例も紹介されていて、家族や関わる人には未来が明るくなるのでは。 従来の治療法に疑問をもち、患者を一人の人として世間に認知させ共存できるよう努力している著者は、患者や家族にとってかけがえのない先生だろう。2018/02/03
コジターレ
7
良書。医師である著書が、疾病モデルだけでなく生活モデルについて書いている点が評価できる。社会資源に詳しく触れる医師はなかなかいないだろう。家族向けとして素晴らしい本だが、専門家にとっても統合失調症の援助について整理できる一冊。2015/08/25
hideko
2
今の精神科医療や福祉がこんなに進んでいるとは知らなかった。 認知機能を落とさない事がたいせつなことも。 先ずは知ることから、始めないと!!2014/08/31
ゆう@公認心理師
1
学びになった点。 現代の統合失調症の患者さんがたどる経過は、前兆期からずっと急性期と休息期のどちらにあたるともいえないような曖昧な症状しか見られない。休息期から回復期には、どんな症状の患者さんですかならず「認知機能障害」が起こる。回復期こそが人生を左右し家族のサポートが最も大切である時期である。「社会→心理→生物」モデルと逆にする。まず本人がどうありたいか、どんな人生を歩みたいか。その上でどんな精神療法やリハビリテーション、薬で押さえればよいのかを話し合う。2019/09/23
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