内容説明
中国、日本のアート・オブ・コレクティング。信長や秀吉の審美眼とは?
目次
中国美術の最高峰―北宋の美術
風流天子徽宗
花鳥画の読み解き方
明代の美術
書画の商品化
茶の湯と茶道具―一三〇〇年のあゆみ
唐物コレクションの基準―『君台観左右帳記』の世界
名物茶器の誕生―織田信長のコレクション
唐物から和物へ―千利休の登場と豊臣秀吉のコレクション
和物の多様化とその展開―武家茶人の登場から不昧コレクションまで
廃仏毀釈と文化財保護
博物館・美術館の登場
名家のコレクションの散逸と保存
新興コレクターの蒐集活動
戦後の動向
著者等紹介
野村朋弘[ノムラトモヒロ]
1975年北海道生まれ。國學院大學大学院で日本史学を専攻。2006~2007年、國學院大學21世紀COEプログラム研究員、2009~2011年、京都造形芸術大学非常勤講師。2012年から京都造形芸術大学専任講師(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Marie
1
蒐集される芸術品、その行く末を、政治的な歴史から紐解く。TVでよく鑑定されてる掛軸。北宋時代の中国の価値観由来の評価基準。当時から溢れていた贋作は、自ら生み出していた者も。織田信長のコレクションとその使い方。それを引き継げなかった秀吉と千利休。西洋偏重による日本文化の破壊と、外国人コレクター。どのようにして美術館が出来たのか、そこに収まっているのか。昔から維持修繕費を稼ぐ為に収蔵品を民衆に見せていた、から、税金対策。14章だてになっており、連動しながら様々な視点での展開を見せてくれ、非常に楽しかったです。2021/04/06