内容説明
生きていると、ふしぎが向こうからやってきて、人生に彩りを添えてくれる。ある日、恩師から譲り受けた「志賀直哉の名刺」。そこには思いがけない巡り合わせの物語があった―。島根県出雲市・源光寺の住職がつづる、いのちに寄り添う自伝的エッセイ。
目次
第1章 出会いのふしぎ
第2章 回り道のふしぎ
第3章 ふるさと島根のふしぎ
第4章 ことばのふしぎ
第5章 仏教にまつわるふしぎ
第6章 いのちのふしぎ
著者等紹介
西谷正文[ニシタニマサフミ]
1956年、島根県出雲市(旧平田市)生まれ。浄土真宗本願寺派源光寺住職。認定こども園光幼保園園長(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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joyjoy
9
住職であり、認定こども園の園長である著者のエッセイ。学生時代の恩師から、野尻抱影、志賀直哉へとつながっていくエピソードのなかに、八雲のことにも触れられていたのが嬉しかった。仏教における「善知識」という言葉には、「よき友、…教えを説いて仏道に入らしめる人。人に生まれてきたことの真の意味を教えてくれる人」といった意味があるとのこと。『歎異抄』のなかでは「よき人」とも。エンデの「モモ」を大好きな作品と語る著者は、「私にとってモモは、大切な「よきひと」である」と。自分にとっての「よきひと」は?と考えてみたくなる。2025/03/04