内容説明
病院に閉じ込めておくことが精神医療ではない。日本の精神医療の問題と向き合い続けた82歳、現役の精神科医師の奮闘の記録。
目次
第1章 許されない地域社会での暮らし―病院に隔離される精神障害者たち(日本の精神科医療は後れている;座敷牢から病院へ ほか)
第2章 精神障害者を病院から開放するために 偏見を取り除き、病院の外に受け入れ場所を確保する(生まれ故郷で踏み出す理想の精神科医療への道;住宅街の真ん中に開業した診療所 ほか)
第3章 精神障害者が地域での生活を取り戻すために 地域包括ケアシステムを導入(専門外来の設置は受診のハードルを下げる;退院した患者を見守り、サポートするさまざまな施設 ほか)
第4章 精神障害者の高齢化に対応するために 介護保険と障害者福祉の共生型サービスを普及させる(高齢の親が大人になった子どもを支える8050問題;本人と家族のための認知症ケア ほか)
第5章 50年、理想の精神医療を求めて―これからの精神科医師に託すこと(超高齢社会では精神疾患は他人事ではない;新型コロナの流行によって起きた偏見 ほか)
著者等紹介
佐藤忠宏[サトウタダヒロ]
精神科医、社会医療法人公徳会理事長。日本医科大学卒業。同大学医局、山形県南陽市立総合病院を経て、1979年に開業。地域移行機能強化病棟(病棟ベッド3割を削減し、1年以上入院している人を退院させるしくみの病棟)を実施し、地域と連携を取りながら退院後の患者の生活をフォローしている。また、高齢の精神障害者を看る場所(バリアフリーのグループホームなど)の設置にも取り組んでいる。さらには精神疾患の有無、介護の有無、収入差も関係なく、みんなが一生を終えるまで楽しく過ごせる場所をつくるために尽力している(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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