内容説明
もし、そこが日本列島ではなかったとしたら―。天の香具山から海原を望み、淡海(近江)の沖で鯨を獲る…『万葉集』には大海の情景を詠んだ謎の歌が存在する。かつて「倭」は大陸にあったのか?史書、和歌、神話の中に断片的に残る痕跡をもとに、古代の地理世界と王権をめぐる大胆仮説を検証する!
目次
第1章 『日本書紀』の構造(『日本書紀』の構造―記述対象とする体制の基本の書き換え;『日本書紀』―政権が公式に作成した偽史 ほか)
第2章 渤海西北沿岸にあった倭(地名と伝承の移動;鯨が見える外洋の島にあった倭 ほか)
第3章 古代神話の舞台と任那(古代神話の舞台―渤海西北沿岸;楽浪郡の邪頭昧県―倭王権のやつめ城 ほか)
第4章 唐との戦いと新政権(唐との戦い―倭の朝廷の位置;唐による倭の統治組織であった新政権―『日本書紀』造作の理由)
著者等紹介
平井進[ヒライススム]
1947年‐2021年。1970年大阪大学卒業(物理学)。ソニー株式会社に勤務後、2014年東北大学大学院博士課程修了(法哲学)。法学博士(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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