内容説明
幼い頃から数奇な運命に弄ばれてきた雫。そんな彼女を側で支え、愛し続けた透。つらく苦しい数々の出来事を乗り越えて、永遠を誓った二人だったが―。衝撃の青春ミステリー。
著者等紹介
降谷さゆ[フルヤサユ]
1990年、北海道函館市生まれ。北海道教育大学卒業。元広報、編集者。現在はテレビ・ラジオCM制作などの広告業の傍ら、フリーライター・デザイナーとして活動中。2022年2月初の著書『スノードロップ―雪の雫の日記』を幻冬舎メディアコンサルティングより上梓(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ゆうほ
21
幸せを望んだ二人。幸せを目の前にして、婚約者の死。物語はここからはじまり、回想シーンへ。中学から支えあってきた二人。二人が望んだ幸せの形は、違っていた。それでも二人にはハッピーエンド。本当にそれで良かったのと…。家電に電話して、彼女の親がでたらと思うと、なかなかダイヤルを回せず、電話の前で2時間。透のこの気持ち、懐かしい。携帯電話全盛のこの時代、今の子らにはわからんだろうな。面白い本でしたが、表紙がまだないのが、少々さみしい。 ※後日表紙が登録される2022/02/22
ア・トイロッテ(マリポーサとも言う)(各短編の評価はコメントで)
19
★★★★8 これも初読作家で、著者のデビュー作という。帯にある通り衝撃の青春ミステリとの触れ込みだが、確かに衝撃度は大きかった。この作品は結婚式を控えた主人公の彼女が路上で突然亡くなることから物語が動き出す内容である。続いて語られる主人公とその彼女の馴れ初めを、中学生時代から書かれる長々とした回想が展開されていく。それは単体だけでも高品質の青春小説で成立し得るものだった。彼女には不幸の連続が続くのだが、その謎もラストで明かされ真犯人の謎とともに衝撃はとてつもないものだった。連城三紀彦を思わせる傑作である。2022/11/10
井川浩
16
自分が想像していた青春ミステリーというお話のイメージからとても穏やかなストーリー展開を予想していたのですが、出だしから大切な人が死に至るというショックな展開に陥り、その事実が一体どうなるのだろうかとある意味不安な状態の気持ちのまま読み進めさせていただきました。そして最後は意外な事実が...2024/08/11
コンチャン
13
最初に衝撃的な場面からはじまり、中盤の回想シーンでは、二人の出会いが丁寧に描かれていて、だからこそ、最後に待ち受ける展開には驚かされました。2022/07/01
不見木 叫
12
婚約者の突然の訃報から始まり、学生時代の回想、そして遺された10冊の日記。青春小説でありホワイダニットミステリである。幸福を感じる機構そのものが異なってしまっていると感じる真相である。2022/09/22