内容説明
穏やかな気候で知られる静岡県興津。この地で晩年を過ごし、最期の日を迎えた西園寺公望は、日本が西欧列強に肩を並べようと全速力で駆け抜けた明治という時代から、内閣総理大臣、パリ講和会議の全権大使など政府の要職を歴任。国の中枢で活躍した大政治家としてその名が知られる。民を思い、国を憂えた「最後の元老」は、いかにしてその生涯を閉じたのか。興津にたたずむ「坐漁荘」の女中頭、漆葉綾子との交流を軸に、西園寺公望の知られざる素顔に迫る。
目次
この国を
西園寺家へ
女中頭
憧れのパリ
フランスの親友
西農園
三ッ星屋
国の宝
二・二六事件
孤舟
近衛文麿
掌編 竹の杖―西園寺公望八十七歳 春疾風の候
あとがき
文庫版 あとがき
文庫版解説―静岡新聞社論説副委員長・佐藤学
著者等紹介
小泉達生[コイズミタツオ]
1958年、清水市(現静岡市清水区)興津生まれ。静岡県立清水東高等学校、茨城大学人文学部卒業。松下電工株式会社(現パナソニック)に入社後、教育界に転身して小学校教員として38年間勤める。NPO法人の理事として興津坐漁荘の管理運営や西園寺公望の劇台本や検定問題の作成のみならず、ユネスコ世界の記憶「朝鮮通信使」の顕彰のため、通信使行列への参加や劇脚本、作詞などにも関わる。常葉大学教育学部の非常勤講師を17年間務めている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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