内容説明
念願の救急隊入りを果たした赤倉舞子は、数少ない女性隊員として奮闘する日々を送っていた―。119番通報アリ。傷病者を救命せよ!市民の命を守るため、24時間どこにでも駆けつける“英雄”たちの物語。救急隊員の仕事が学べる「現場解説」付き。
目次
第1章 救急隊員(大交替;心肺蘇生;紅一点;ピット・フォール;緊急走行 ほか)
第2章 救急隊長(身上把握;自傷他害;適正利用;分娩介助;アクシデント ほか)
著者等紹介
中澤真弓[ナカザワマユミ]
日本体育大学保健医療学部救急医療学科准教授。救急救命士・防災士。千葉県千葉市生まれ。千葉市立稲毛高等学校、青山学院女子短期大学を卒業後、1994年から2015年まで東京消防庁勤務。その後、大学教員として救急救命士の養成に携わるとともに、病院前救急医療の社会課題解決を目指し、研究活動に取り組んでいる。健康科学修士(帝京平成大学大学院健康科学研究科修士課程修了)。防災政策修士(政策研究大学院大学公共政策プログラム防災危機管理コース修了)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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Comit
42
同僚おすすめ本~救急隊の活動内容を紹介しながら、消防の中での救急の立ち位置を描いた本。救急隊の一日の流れなど、わかりやすく説明されており読みやすい。現場での苦労や一様にはいかない救急事案など、現代社会が抱える諸問題に触れながら展開されている。私自身、現役の救命士なので、内容としては頷けるものが多く、また初心にかえるような思いで読んだ。若手の救急隊員や、これから救命士を目指す方へ読んで欲しい一冊。『訓練でできないことは、現場ではできない』まさにその通り✨2022/09/05
海燕
5
救急隊員として現場に出ていた元消防士で、現在は研究者である著者による、小説仕立ての「救急の仕事」入門書。消防の世界を実体験している人なので、安心して読める内容だし、文章も落ち着いていて読みやすい。高齢化社会の進展により、救急を取り巻く環境は今後益々厳しさを増していく。救急搬送件数は増加し、受入先の医療機関がなかなか決まらないとか、適正でない救急車利用もある。救急患者は男女半々といったところだが、救急救命士はまだ圧倒的な男性社会。現場の活動を考えると、もっと女性救命士の活躍が拡大することを期待したい。2021/11/13