内容説明
大手住宅設備メーカー、システムキッチン事業部の花形技術者だった持田恒が異動を命じられたのは「窓際特別開発課」。そこはやる気ゼロのメンバーがくすぶり、開発とは名ばかりの追い出し部屋だった。チームに課せられたミッションは「これまでに無いキッチンを作ること」。窓際メンバーの運命は―?激化するグローバル競争、掴めない消費者の嗜好、求められるイノベーション―。意思決定に悩む製造業トップ必読の一書。
著者等紹介
池田和寛[イケダカズヒロ]
京都大学大学院工学研究科修士課程を修了後、京セラ株式会社にて技術開発に従事。退社後、サンディエゴ州立大学大学院でMBA(経営学修士)を取得。2008年から株式会社メディオクリタスにて製造業向けコンサルティング業務を担当。現在、同社シニアダイレクター(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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C-biscuit
13
図書館で借りる。単なる小説ではなく、経営コンサルが普段感じている課題と解決策を物語形式に書いた本である。よって小説として読むと、それなりに個性派のキャラクターを使っているが、単純なストーリーになっており、物足りない部分もある。一方で、企業の課題等についてはリアルであり、なるほどと感じる部分も多い。製造業に限らず、日本の企業は市場が縮小していく中、同じような環境に置かれているのだと感じる。また、ハッピーエンドでもあるが、発想のその先の実行力が問われる部分は、コンサルでは描ききれない限界を感じる部分でもある。2021/07/07
joyjoy
8
ストーリーはギュギュっとコンパクトで、あっという間に読めてしまう。が、「今」ではなく未来を見据える、手段としての料理だけでなく「目的としての料理」、など、これからを考えるヒントをちょっともらえた気がする。2022/12/07
高橋 (犬塚)裕道
4
星3.5。これ程面白いとは思わなかった。企業コンサルタントの感じている課題と解決策を小説化したものだが弾き飛ばされそうになった反主流派のサクセスストーリーだ。2023/01/07
withyuko
4
お仕事小説。今までにないキッチンを生み出せ!という指示のもとに、実は改革派一掃というか会社を辞めさせたい人間を集めた窓際部署に左遷された持田課長が癖のある3人の部下をまとめて”今までにないキッチン”の企画をつくる。あとがきを読むと企業のTopが決断をしてく難しさを描いたものだそうで、、、確かに今まで通りを続けていたのでは業績が落ちていくし、常に未来を考え、リスクもデメリットも考えなくてはならない、、難しいですね!2020/03/25
Atsushi Mori
3
うまく進みすぎだけど、なかなか面白かった! 行間が広いので1時間くらいで読める2020/09/05