内容説明
松景市役所に勤務する城田美波は、上司からの陰湿なハラスメントに悩まされながらも業務に奮闘する毎日を送っている。城田が真摯に業務に向き合うほどにハラスメントが発生するという理不尽な状況の裏には、役所の常識という深い“闇”があった。闇の中でも真っ直ぐに闘い続けることによって窮地に立たされた城田は、組織の闇そのものに立ち向かうため捨て身の解決策に打って出る。果たして組織を変えることはできたのか?組織のリアリティーを追究した本格社会派小説。
著者等紹介
樹紗夜乃[イツキサヤノ]
1976(昭和51)年1月4日生まれ。神奈川県出身。明治学院大学社会学部社会福祉学科卒業後地元市役所に勤務、主に職員の人材育成や議会事務などの地方行政事務に二十年携わり、2018年退職(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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香翠
13
著者ご本人の経験からの作品でしょうか。小説だから「ああ⤵️」とか「そーなんだよね⤵️⤵️」なんて呑気に思いながら読んだけど、我が身と置き換えたら…2020/02/10
芳屋歌丸
1
女性の管理職公務員が主人公で、8割くらいは彼女が上司や部下からの嫌がらせに耐えながら淡々と仕事をするという内容。地盤と縁故で回されている地方行政の問題を描き出した作品といえる。作者の経歴を見るに、おそらく作者の実体験か公務員時代の伝聞なのだろう。主人公の設定が整った顔立ちで仕事もできるというやや盛りすぎなもので、そこから来るのかや他人を見下すような表現が多く、読んでいて鼻につく。処遇をめぐるやり取りについては主人公の「私は悪くない」という認識で進んでいくので、その解決のしかたにも深みがないと思った。2021/01/23




