内容説明
14歳の紀代子は一家で朝鮮へと移住したが、間もなく父親が病死してしまう。父亡き後、困窮した家族を救うために、ハルビンへ働きに出ることを決めた紀代子が連れて行かれたのは、遊廓・千歳屋であった。定められた運命を受け入れた彼女であったが、その先には過酷な出来事が待っていた。異国の地で、戦争という時代の流れに翻弄されながらも、娘を守り懸命に生きたひとりの女の物語。
著者等紹介
藤本美智子[フジモトミチコ]
1940年生まれ。薬剤師、日本語教師。「白菊の花束」で、第15回日本新聞協会エッセー賞受賞。「赤いカンナの花の下に」で、第14回ふくい風花随筆文学賞優秀賞と、第14回仁愛女子短期大学賞を同時受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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