内容説明
貧乏な曾祖母、母親に暴力を振るう父親、優しすぎた母親…台湾で過ごした悲惨な幼年時代。「日本はいい。日本にいけば、なんとかなる」―敬愛する叔父のことばを信じ、二十三歳で祖国を出た。大学に進学し、愛する人と出会い、結婚。ふたりのこどもをもうけ、なにひとつ不満のない生活を送っていた。あの日、あの診察室で、あの人に出会うまでは。目が合う、声を聞く、指が胸に触れる―たったそれだけで、心はひそかに、たしかに震える。ひそやかな愛に揺れ動く五十歳女性の心境を、しめやかに綴った恋愛小説。
著者等紹介
莉莉[リリ]
1953年、台湾に生まれる。1976年、日本に留学し、以降日本で暮らす(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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