内容説明
岩手県葛巻町。千メートル級の山々に囲まれたこの僻地の町は、耕作できる土地も乏しく、寒冷な気候のためこれといった農産物もなく、人々は林業や牧畜により生計を立ててきた。ゴルフ場やスキー場といった開発の話も来ないし、温泉が出る地でもない。若者は仕事を求めて町を出て、三人に一人以上は高齢者となり、人口はピーク時の半分以下に落ち込んでいく。町役場の畜産担当の中村哲雄と林業担当の鈴木重男は、町長の命により、「酪農とワインの町」の生死を掛けた一大事業に挑む!そして、ミルクとワインとクリーンエネルギーの町づくりへ―なぜ、「考えられないほど貧乏な町」が、「考えられないほど大規模な事業」に成功したのか?当事者への執念深い取材によって、町が生まれ変わるまでの43年間を明らかにした、感動のノンフィクション。
目次
第1章 畜産公社の創業
第2章 くずまきでワインをつくる
第3章 畜産公社の地盤固め
第4章 畜産公社の発展
第5章 ワイン工場の経営
第6章 公社の経営ノウハウで町づくり
第7章 後を継ぐ者
著者等紹介
高木栄[タカギサカエ]
博士(経済学)、2013年3月に京都大学より。専門は、ベンチャー、リーダーシップ、組織など(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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DEAN SAITO@1年100冊
4
タイトルの2人の男は、2代の葛巻町長のことで、このふたりの役場職員時代から始まる物語が本軸。厳しい指導者の存在など、ビジネスマンの成長ストーリーにもなっていてノンフィクションながらや読み物として出来が良い。2024/06/09
kazunokojapan
0
葛巻町を舞台に、地方自治体の再生、繁栄を描いた作品。 内容は良かったのですが、 文章が読みづらく、本当に編集者や校閲入ってんのか、こういうタッチを狙ってんのかわかりませんでした。2018/10/27
しん
0
葛巻町の三セクの成功物語。行政主導でよくもこんなにうまくいったなって思う。世の公務員も見習ってほしいです2018/08/03