目次
序章 『史記』とは何か?―2000年の歴史が編まれた中国最古の正史を読む
1章 神話から人の世へ―人が興し人が壊す…古代王朝の盛衰記
2章 乱世はじまる―王室の権威失墜を機に勃発した熾烈なトップ争い
3章 諸将立つ―己の実力のみを武器に国を背負い戦った男たち
4章 統一帝国成る―史上最強の帝王始皇帝の法治国家秦帝国成立す!
5章 両雄相まみえる―変革を求める民衆の声 再び戦乱の時代へ
6章 前漢の時代―新時代の幕開け 高祖が建てた帝国200年の歴史がはじまる
終章 司馬遷という人物―全130巻の歴史書に託された編者の思いとは?
著者等紹介
渡辺精一[ワタナベセイイチ]
1953年、東京千代田区神田に生まれる。80年、國學院大學大学院博士後期課程単位修了。現在、二松学舎大学講師、朝日カルチャーセンターセンター講師(「史記」列伝を初歩から読む)、早稲田大学エクステンションセンター講師(史記を読む)
横山光輝[ヨコヤマミツテル]
漫画家。1934年兵庫県生まれ。55年に『音無しの剣』でデビュー。『三国志』『鉄人28号』『伊賀の影丸』『魔法使いサリー』『水滸伝』『バビル2世』など、ジャンルを問わず多数の作品を手がける。2004年没(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
つみれ
21
【再読】あくまで私個人の考えであるけれど、『史記』を楽しもうとするなら、まずどこかの時代の誰か一人を好きになればよい。史記は伝説の時代から前漢までをまとめた史書だが、これを知識ゼロの状態で冒頭からマジメに読み込んだとしたら、恐らく大半の人が挫折するであろう。歴史を楽しむのに完璧主義はおすすめしない。好きな人物から読みはじめれば、興味はそこを起点に広がっていくものだ。まずは興味を醸成することが大事なのである。本書は親しみやすい文章とイラストで史記の世界を解説してくれている。出発点にはもってこいの一冊である。2017/11/11
takka@ゲーム×読書×映画×音楽
16
英傑大戦というゲームに春秋戦国時代の武将が参戦したことからこの時代のことを知りたいと思いこの本を購入。ゲーム内で最高レアのカードが当たる演出の際「奇貨居可(きかおくべし)」という言葉が出てくるが、これも秦の丞相・呂不韋から来ていると分かり、知っている人はもしかするとこのゲームに春秋戦国時代が参戦することを予見していた人もいるのかもしれないと思った。歴史を知り、さらにこのゲームを楽しめそうな予感。2024/05/29
うめ
15
ベースの知識はあれど、時系列はバラバラで読み知った内容のものが多いので、構成がとても助かった。ただ、全くの歴史初心者には難しい気も。とりあえず国名や人名には全部ルビが欲しいなどとわがままを言ってみる。横山光輝歴史本を読みたくなる。2018/04/05
Book Lover Mr.Garakuta
10
イラスト画像、豊富なので、知識の無い人でも、解り易い正しく入門書。2019/11/30
Abiko Eiichi
2
「項羽と劉邦」の時代背景や歴史の流れを手っ取り早く知りたくて読んでみました。史記の中のエピソードを簡潔な解説と、横山光輝氏のマンガの一コマを使ってビジュアル的にイメージさせる構成で、まさに手っ取り早く史記の世界を知ることができました。出てくるエピソードはどれも人間臭く、野望、嫉妬、謀略、裏切りのオンパレードの一方、故事成句、組織戦略論の宝庫でいちいち感心させられる面白さに満ちていました。いつか全編読破するぞ!と心に決めました。2014/07/05