出版社内容情報
「雪の本゜」
今から320年前、元禄時代の栄華を享受していた江戸の町で庶民を震撼させる大事件が起こった。後の世に語り継がれる「忠臣蔵・赤穂事件」である。映画、演劇、歌舞伎、書物などで脚色を繰り返してきたが、その真実は日本人のDNAに深く根ざした「生き様」を原動力とした行動だったのだ。
この事件の全容を知る為のプロローグ──<散る桜の美学><忠臣蔵事件概要><浅野内匠頭><吉良上野介><松の廊下>をキーワードに、『忠臣蔵』を解き明かしていく。
内容説明
事件の全容を知る為のプロローグ―“散る桜の美学”“赤穂事件概要”“浅野内匠頭”“吉良上野介”“松の廊下”をキーワードに、現存するあらゆる史料を紐解き、解析し、組み立て直した“歴史エンターテインメント”クロガネ歴画の真骨頂―シリーズ第一弾!!!
著者等紹介
黒鉄ヒロシ[クロガネヒロシ]
1945年、高知県生まれ。漫画家。1968年『山賊の唄が聞こえる』でデビュー。1997年『新選組』で第43回文藝春秋漫画賞、「マンガ日本の古典」全32巻の著者の一人(第26巻『葉隠』)として第1回文化庁メディア芸術祭マンガ部門大賞、1998年『坂本龍馬』で第2回同部門大賞、2002年『赤兵衛』で第47回小学館漫画賞審査委員特別賞を受賞。2004年、紫綬褒章を受章(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ぐうぐう
32
タイトルは知っているが意外とその中身を知らない作品のひとつに『忠臣蔵』が挙げられるかもしれない(かく言う俺も、大まかなあらすじくらいしか理解していない)。それを憂う黒鉄ヒロシが、なぜに『忠臣蔵』の物語が日本人に長らく愛されたか、そして本当のところの「赤穂事件」とは何だったのか、を解こうするのが本作の主旨だ。まず黒鉄は『忠臣蔵』を戦艦大和に例えて、いかに日本人文化の産物であるかを簡単に説明した後、なんとロンドンに飛び、シェイクスピアに『忠臣蔵』の物語を書かせようとするのだ。(つづく)2023/10/07