感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
kinta
2
久々に狂気の沙汰、という言葉がしっくりくる本だった。仏ではなく像、というものに見込られた人々の原始的な本能の渦というものは狂ってもなお哀しいし滑稽ですらある。それは仏破とて同じこと。ここで終わってしまうのがもったいない。2018/05/03
辺野錠
1
今回も仏飛んだ冒険活劇だった! クライマックスの巨大仏像との死闘は圧巻。後光を武器に使う鎌倉の大仏、巨大仏像の中にもう一体の仏像が仕込まれていてそれが炎で鎌倉を焼き尽くそうとするとひたすら強烈。人間の脳を仏像に移植、半人半仏の仏像人、力を求めて両手を切り落とし頭に凶器を突き刺す僧侶と狂気にも圧倒される。仏像が多腕のものはそれぞれの手に剣を持ち小型のものは閉ざされた部屋の鍵を破壊とギミックを活かしているのも良かった。それだけに今回で完結なのは残念。削られたページはどういう話だったっけと思う。2018/01/30