内容説明
体の弱い二卵性双生児の弟が幼い頃から大人たちに構われる陰で、常に一歩引くことを覚えてしまった遠海望。高校受験を迎え、弟のもとに家庭教師の都築がやってくる。生徒でない自分にも優しく接してくれる都築に淡い想いを抱く望だが、都築に懐いている弟の存在が心の枷となっていた。やがて受験が終わると都築は突然海外へ行ってしまい…?
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
このん
29
2014年12月23日3974)望と聖は二卵性双生児。2人は性格が違った。中学生の頃、聖の家庭教師になった都築一恒は望達よりも9歳年上だったが望は都築を好きになった。聖が一恒を好きだと思った望は自分の気持ちを押し殺す日々。お互いに好きなのに言葉に出来なくて…紆余曲折あるものの無事に両思いになるが、聖と一恒には『めんどくさ可愛い』とか『獰猛可愛い』と思われてる望。一恒の『へたれチキン』と言われるちょっと面白い性格も好感持てた。ジレジレした感じのお話なのに面白くてちょっと泣けた。2014/12/23
きょん
28
見え見えの両片思いなのに双方うじうじしていて話がなかなか進まなかったので、十分じりじりした気分を味わいました。無自覚肉食クリオネ受けって言うのは中々新しいんじゃなかろうか。2015/01/18
祐@暫しお休み中
16
受の鬱屈具合が行き過ぎてないので読みやすかったうえに、幼い頃から引きずってきた痛みが健気すぎて、早く彼が幸せになるところが読みたくなり気づけば夜更かしして一気読み。色んな事を我慢して譲ってきた受の気持ちに共感しやすかったぶん、攻への感情を押し殺すたびに胸が痛かった。まあ攻の言動がだいぶあからさまだったのでじれったいだけだったけど、依田といい健気受が愛される話は良いものだった。クリオネの生態を上手く描写に取り入れてたのも面白かったです。親子関係も落ち着くところに落ち着いて読後感もスッキリ。2014/12/19
きなこ
14
えっ!クリオネって見かけによらずエグいよなぁ。と思っていたら、可愛いのにエッチの時の破壊力でバッカルコーンと初恋の人を捕獲⁉︎最初から両思いなのは見え見えなのにもどかしかった。もっとはっきり言え!なんでその言葉の意味が分からんのや!と何度ギリギリしたことか。まぁそれがめんどくさ可愛いなのね。皆さん書いてらっしゃるように依田がいい人なのでなんとか救済を。2015/01/09
華緯
12
つくづく、私はこういう健気な子がぐるぐるしながら、ちょっと自己満足な自己犠牲を払いつつ周囲を気遣う…けど、攻めはもちろん、周囲にも十分に愛されてるんだよストーリーが好きだな~~と……(長い…;;)。最初、織田さんのイラストをパラパラ見てたら、つい、まさかのオチから読みをしちやったんですが、それでも前半の望のぐるぐるや、特に高校受験失敗の下りは、ぐっときました。…クリオネの生態までなんか切なく思えて、引っ張られてる自分にちょっと笑った。…今度、水族館へ行こうっと。…バッカルコーンって擬音みたくて面白い。2014/12/28