内容説明
十九世紀半ばのパリ―。天使のような容姿だが我が侭な御曹司・ジルは、街で見かけた自分そっくりの貧しい孤児・ルネと三日間入れ替わる。しかしルネの策略で、ジルはそのまま「ルネ」として生きることになる。ジルはルネの幼馴染みのダニエルを頼るが、生きるために男娼になれと言われてしまう。ルネへの復讐を誓うジルは、ダニエルに抱かれるが―。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
usamomo
8
来月に出るルネのあらすじみて絶対ルネの方が可哀相だろうな~って想像してたんだけれど、とんだ大間違いでしたね。ジルの方が可哀相でした。ちょっと次を買うのを迷うくらいに嫌な奴でしたねぇ。 我儘だったお坊ちゃまのジルが成長していくところは良かったですね。 ダニエルも最初は面倒だと思いながらもどんどんジルに惹かれていってる所もいいしねぇ。 そして大好きな花小蒔さんの挿絵を堪能しました♪ 2013/08/20
ゆりこ
6
小間使いに対する傲慢で意地悪な坊ちゃんっぷりが後をひいて、ジルの境遇をさほど可哀想だと思えませんでした。大変だったけどいい経験したし?結果恋人もできてよかったね!って…あまり主人公に共感できず読み終えました。それにしてもヴァレリーの態度が謎で仕方ないです。家の存続を第一に働く非の打ちどころのない執事、と書かれていても、ジルを放っておいてしかもあんなラストって。ルネ編があるようで、そちらを読まないとすっきりしないです。2013/09/06
華緯
6
好奇心からの入れ替わりで痛い目にあったジルは、我が儘な保育園児が小学生すっとばして中学生のスキルを求められているようで、可哀相で可愛かった。助けてくれる手を待つばかりだったのが、失敗しながらも行動するところ、自分が居るべき場所はここじゃないと、事あるごとに思い返すところ、好感が持てました。ダニエルも、邪魔物扱いしてたジルに段々惹かれていく情の深さがよかった。結局、ジルはダニエルを好きになったことで、誰かのために行動できる人に成長したんだと思う。だから…(続きます)2013/08/19
さくも
5
主人公と相手はそれなりに掘り下げられたけど、もう少しじっくり書かれてたらなーと思いました。最後仕事がなくなったからってあんだけ拘ってた職をあっさり投げ出す辺りよくわからなくなった…。あとスピンオフが決定してるからってルネとヴァレリーが本当に何やってるか分からないから自分勝手なまま落ちぶれていっただけでまったく同情する気になれなかった…。少しでもルネ側の悲惨な事情とかもっと出ればよかったけど、本編中だけの情報がほとんどならやっぱりまったく同情できないなぁ2013/08/30
R
5
金持ちの御曹司が貧民街のそっくりさんと入れ替わる話。世間知らずのお坊ちゃんだったジルが置かれた状況の中で必死に生き抜こうと頑張るさまは健気で可愛かったけど、うーん、その他の登場人物にあまり魅力が感じられなかった…。今作ではルネ側の事情がわかりませんがそもそも入れ替わりがこんなに上手くいくものか?と思うし、長年仕えたジルを捜しもせずルネといい仲になってるヴァレリーは薄情すぎる気が。あと攻めもちょうど仕事がなくなったところで都合良く執事職にありついたみたいでなんだかなあ…。イラストは美しかったです。2013/08/26