内容説明
水森に毎週2回必ず電話をかけてくる矢萩は、高校のときからの付き合いで一番身近に感じられる友人。だが、高校生の頃、ゲイである事を告白した矢萩はすました顔をして「安心しろよ、おまえだけは絶対に好きにならないから」といい放った。あれから12年。その言葉どおり水森と矢萩はずっと友達でいるが…。単行本未収録作品&書き下ろしで待望の文庫化。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
合縁奇縁
79
高校のときからの付き合いで一番身近に感じられる友人同士の水森と矢萩。矢萩は、高校生の時に水森だけ自分がゲイだってことをカミングアウト!!「安心しろよ、おまえだけは絶対に好きにならないから」と言った矢萩の言葉が社会人になった今も呪文のように残っている水森。後輩からのある行動がきっかけで、水森と矢萩の距離が一気に縮まり、攻めの矢萩は水森に対してだけ告白が出来ないほど臆病で、ついに水森が「安心しろよ、おまえだけは絶対に好きにならないから」の意味を理解して告白。両想いになってからの矢萩の嫉妬がすごい。2018/06/21
たべもも
43
★★★★☆。受け視点のお話ですが、普段は飄々としている攻めの苦しくなるような心情も描かれていてお話にのめり込んでしまいました。クールに見えて鈍感な受けと、受けへの想いに異常に臆病な攻めの恋が叶って本当に良かった。後半も攻めの臆病さが際立ちますが受けの男前さで問題クリア。良いカップルだな。木田と堀田もナイスキャラ。読み応えありました♪2015/07/14
さおり
38
昨夜、英田さん作品に大変満足し、このタイミングでもう1冊読んじゃうのはもったいないから我慢しようと思ったんだけど。チラッと見るだけ、と思って表紙を捲り、そこにあったカラーイラストを見たらもうダメだったわ。そのまま一気に読んでしまったー、、、。木下けい子さんの絵があかんのよ。お話は、拗らせまくった片思い。いちばんの友だちでいればあいつを失うことはないのだからと、意地でも告白しないおとこ。気持ち、わからんでもない。そして、相手はちょー鈍感。既視感ありまくりなストーリーながら、それでもこれ系やっぱ好きです。2021/01/05
みい。
30
二人ともお互いに意地っ張りだし、素直とは言い難い男達です。だもんで、とにかくジリジリぐるぐるしちゃうんだけど、読んでて涙が止まりませんでした。感想は人それぞれだから、嫌いって意見もあるけど、結構わたし的には好きです。切なくて愛しくて。それにしても、水森君はマジで鈍すぎる!後輩の堀田君がとっても素直で、恋敵や失恋相手なのに二人の仲をとりもったりして甲斐甲斐しい男です。堀田君にもしあわせが訪れますように。2014/10/12
チョコ大福
21
【ミツキさん♪】二人は真面目過ぎるよ。だから答えが出るまで時間はかかるし、答えが出てからも悩む悩む。でもそんな二人だから、二人で出した答えは揺るがないものだろうし、この先も悩みながらも二人真っ直ぐに生きていくでしょう。イイお話でした。2013/01/30
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