内容説明
脳の損傷によって言語の理解・表出が困難になる「失語症」。言語聴覚士として失語症患者の支援に従事してきた著者は、脳卒中をきっかけに失語症を患う。専門家と患者、2つの顔を持つ“当事者セラピスト”が、40年にわたる臨床経験と15年に及ぶ当事者生活を通して発見した新しい自分とは。
目次
第一部 社会に飛び出せ―数奇な私の人生―(突き進む「言語」の道;失語症者の「当たり前」を取り戻す;社会に参加する)
第二部 脳卒中が引き起こした素敵な出会い(専門性が深める中で;社会活動を通して;ケアコミ学会の仲間;個人的なつながり)
第三部 高次脳機能障害者として(障害との向き合い方;脳損傷後遺症;不自由になる「言語」を考えるヒント;当事者として)
著者等紹介
関啓子[セキケイコ]
東京都渋谷区生まれ。アメリカで生まれ育った両親のもとで自主独立的生き方を身につける。臨床歴40年の言語聴覚士(ST)・医学博士。国際基督教大学(ICU)時代に失語症と出会い、その専門家志望を決意。1976年、同大学卒業。スペイン留学・社会人経験を経て1983年、国立障害者リハビリテーションセンター聴能言語専門職員養成課程卒業。東京都神経科学総合研究所(神経研)・中村記念病院(札幌市)を経て神戸大学医学部保健学科・大学院保健学研究科教授。所属学会は日本高次脳機能学会特別会員、日本脳損傷者ケアリング・コミュニティ学会(ケアコミ学会)理事。2020年(一社)日本メロディックイントネーションセラピー(MIT)協会を設立、同協会会長に就任。現在、MITの普及・研究を目的に活動中(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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