出版社内容情報
ピザトーストをひとりで食べる
【目次】
内容説明
家を出ていく恋人が最後に作ってくれた肉味噌焼きそば。夫の浮気を知らず作り置きした、彼の好きな生ハムのマリネ。秘かに気になってる女友達とシェアした揚げ春巻き。婚約破棄された後、実家で食べた朝ごはんの長芋の短冊―。ままならない日々の中、どうしようもない私を支えてくれるものがある。恋愛にまつわる忘れられない食の物語+短歌集。
著者等紹介
加藤千恵[カトウチエ]
1983年、北海道生まれ。立教大学文学部日本文学科卒業。短歌集『ハッピーアイスクリーム』で高校生歌人としてデビューした後、2009年『ハニー ビター ハニー』で小説家としてもデビュー。以降、小説、詩、エッセイなど様々な分野で活躍(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
sayuri
31
文庫書き下ろし作品。恋愛にまつわる食の物語に短歌を添えた30話収録の短編集。加藤千恵さんの繊細な文章がゆるりと心の奥へ染み渡る。ホストへの恋、夫の浮気、女友達への秘かな気持ち、マッチングアプリでの出会い。登場する女性は様々で自分との共通点は殆どないけれど、彼女達の寂しさや哀しみ、心の揺れが手に取るように伝わって来た。特に印象に残った作品は「ブルーベリーチーズケーキ」「生ハムのマリネ」「コンソメ味スナック菓子」「鮭のおにぎり」「長芋の短冊」「人参ムース」どの物語も痛くて切ないが大切な気づきを得られる作品集。2025/08/15
チヒロール
12
初読み作家さん。恋愛にまつわる忘れられない食の物語と短歌集。30遍もの物語、一つ一つは短く隙間時間にサクッと読めます。タイトルのピザトースト他、レモンタルトやわかめスープや牛乳パンとか。目次見るだけでワクワクしますね。恋愛で感じる痛みやドキドキ感を思い出せ、短歌も心に響く。読んだ後は作品のメニューが食べたくなりました。2026/01/11
マル
10
離婚、婚約破棄、失恋、打ち明けることもできない恋とか、人を傷つけてしまった後悔とか 悲しい、切ない、苦い気持ちの描き方がすごく的確で過不足なくて、大げさでもなくわざとらしくもなくてすごく共感できる 意外な主人公やどっきりな設定の話もあって、面白い2025/08/17
ナオ
9
何かつい、新刊が出ると買ってしまう作者さんです。物語の終わりに短歌があるのが好き。短歌集を読む自分に憧れるけど、短歌だけだと持て余してしまう予感がするので、掌編に添えられる短歌のバランスが、私には丁度いいです。今回、一編だけ、殺人の告白があって、それがちょっと衝撃だった。しかも今のところ完全犯罪っぽいし。いや、主人公の妄想かもしれないんだけど、そこだけひんやりとした印象でした。2025/10/12
hirorin
7
あまりhappyでない恋愛と食べ物と短歌を組み合わせた、おいしくて少し悲しい短編集。食べ物に絡めてるのがいいなあ。それも複雑な食べ物ではなく、どこででも誰でも食べそうなもの。うまく思い通りにいかない日々を支えてくれるおいしくて愛おしい食べ物たち。あまり形式にとらわれていない短歌が本当の気持ちを表していて、親近感ありあり。2025/11/28




