出版社内容情報
装幀家の愛里紗は今日も浮気する夫の修のため料理を作る。一方仕事に燃える親友の彩江子はフェミニストと煙たがられ、修の遊び相手のまりもは若さと美しさを持て余している。単調で退屈な日常と甘い情事の先には、不都合な修羅場が待ち受ける――が、それより怖いのは大人たちの本性。恋愛小説の名手による、上品で下品な恋愛事情。その一部始終。
内容説明
装幀家の愛里紗は今日も浮気する夫の修のため料理を作る。一方仕事に燃える親友の彩江子はフェミニストと煙たがられ、修の遊び相手のまりもは若さと美しさを持て余している。単調で退屈な日常と甘い情事の先には、不都合な修羅場が待ち受ける―が、それより怖いのは大人たちの本性。恋愛小説の名手による、上品で下品な恋愛事情。その一部始終。
著者等紹介
小手鞠るい[コデマリルイ]
1956年岡山県生まれ。同志社大学卒業。NY州在住。サンリオ「詩とメルヘン賞」、海燕新人文学賞、島清恋愛文学賞、ボローニャ国際児童図書賞、小学館児童出版文化賞などを受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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空のかなた
19
様々な女性が繰り広げる情事。裕福な生活に、装丁の仕事とそのための仕事部屋のある専業主婦の亜里紗。夫に食べてもらうために食事を作るのが幸せなのではなく、そうやって美しく美味しい料理を作っている自分の姿こそが幸せ、なんだか歪で夢想のまま生きている女性。だけど自分以外には、それが最愛の相手であっても残酷な仕打ちが出来る本性。男達を翻弄する女達、自立した女性になると背筋を伸ばしていながらもあっさりと妻帯者に騙されてボロボロになるフリーライター。どの女性にもなりたいとは思えないが、小説のなかと割り切って愉しめた。2025/08/04
桜もち 太郎
17
「情事の裏には、事情がある。それぞれの事情がある。事情のない情事は、ない」。パンパンと場面が変わりながら物語は進んでいく。女と男、情事においてはどちらが有利なのだろうか。一番ふわりとしている愛里紗は夫の浮気にも心揺るかず、って感じだったが最後の最後で恐ろしさを発揮した。修羅場という修羅場はないけれど、内に秘めた女の情念は恐ろしい。そして愛里紗の夫の屑っぷりは若干羨ましくもある。結局誰一人として幸せになれない物語。情事と事情、情事に耽ることも、そんな事情もない自分としては空想の話だった。2025/07/19
こばゆみ
12
タイトル通り、近しい人たちの間での奪ったり奪われたりの物語。うーむ、小手鞠作品は何作か読んでいるけれど、一番自分には合わないかも知れない(^_^;)。言葉のチョイスがちょっと古いなと思ってしまったのでした…2024/11/20
ICHI (atomic)
5
初作家 単調で退屈な日常と甘い情事の先には、不都合な修羅場が待ち受ける 普段読まないジャンル。絡みに絡まってる…。こわっ!何なん貴方達…。これからどうなるの?蛇とマングースですか?恐ろしいにも程がありますよ。 情事の裏には事情がある…ほんまでっか?2024/11/08
ジニー
4
★★☆☆☆2024/12/16