出版社内容情報
東京の荒川の河川敷で高校生の水死体が見つかった。所轄の千住署が自殺と断定するも、本部捜査一課の樋口は別動で調べ始める。その生徒は生前に旅行を計画し、遺体の首筋にはひっかき傷があった。だが樋口は千住署からは猛反発を受け、本部の上司には激しく叱責される。彼の刑事人生はここまでか――。組織の狭間で男が正義を貫く傑作警察小説!
内容説明
東京の荒川の河川敷で高校生の水死体が見つかった。所轄の千住署が自殺と断定するも、本部捜査一課の樋口は別動で調べ始める。その生徒は生前に旅行を計画し、遺体の首筋にはひっかき傷があった。だが樋口は千住署からは猛反発を受け、本部の上司には激しく叱責される。彼の刑事人生はここまでか―。組織の狭間で男が正義を貫く傑作警察小説!
著者等紹介
今野敏[コンノビン]
1955年、北海道三笠市生まれ。上智大学在学中の78年に「怪物が街にやってくる」で問題小説新人賞受賞。2006年、「隠蔽捜査」で吉川英治文学新人賞、08年、「果断 隠蔽捜査2」で山本周五郎賞、日本推理作家協会賞をダブル受賞。17年、「隠蔽捜査」シリーズで吉川英治文庫賞を受賞する。23年、ミステリー文学の発展に著しく寄与したとして日本ミステリー文学大賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
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KAZOO
97
今野さんのシリーズもので久しぶりに楽しめました。所轄の千住署が高校生の水死体を自殺としたが、そこで家族や新聞記者が疑問をもってということで主人公が調査を始めます。このようなことはあり得ないのですがやはり物語です。主人公は理事官から脅しを受けるものの、捜査一課長の助けを受け最後は今野さんらしく解決してくれます。若干軽いかなという感じを受けるものの久しぶりに楽しめました。2025/06/11
一笑
25
荒川の河川敷で少年の死体が発見され、管轄の千住署は自殺と断定して処理する。警視庁捜査一課刑事の樋口が新聞記者の遠藤や被害者の両親から話を聞き、自殺ということに疑問を抱き真実を追い求めるお話。とにかく面白かった。必ずしも正義が勝つといえないことはわかっているつもりだけれど、それでも正義が勝つ物語はスカッとして気持ちがいい。樋口係長はもちろん、管理官の天童や、ちらっと登場する田端課長の人間性も抜群。『政治家のじじいは、自我をむき出しで権力を握りたがる。ガキ大将と同じだ。』警察組織はすべからずこうあってほしい。2024/12/26
たーさん
21
今野さんの描く警察官は安積警部補を初め信念と正義を心に秘めた人達なので読んでいて清々しい気持ちになれます。揉め事が苦手で自分に自信のない樋口警部シリーズ。今回は所轄が自殺と処理した高校生の死亡事件を部下と2人で洗い直していく中、懲戒免職の危機に。争いごとを好まず一見事なかれ主義のように見える樋口警部だけど中身は譲れない信念を持つ静かな熱い男。今野さんの警察小説は刑事達の人間模様で読ませるのが大きな魅力です。きっちり事件を解決しラストまで気持ちよく読むことが出来ました。2025/01/23
ひよこ
11
まさに正義2025/06/20
スナイデル
11
42024/10/16