出版社内容情報
ドラクロワが唯一無二の友人を描いた《フレデリック・ショパン》。切り離された恋人の肖像画と合体させるという難題に、天才修復士スギモトはどう挑むのか。さらにサモトラケのニケ、コローの風景画など所蔵品にまつわる謎を解決した時、ルーヴルの館長の「真の目的」が明らかになり ――。世界最大の「美の殿堂」を舞台にした、珠玉の美術ミステリ。
内容説明
ドラクロワが唯一無二の友人を描いた“フレデリック・ショパン”。切り離された恋人の肖像画と合体させるという難題に、天才修復士スギモトはどう挑むのか。さらにサモトラケのニケ、コローの風景画など所蔵品にまつわる謎を解決した時、ルーヴルの館長の「真の目的」が明らかになり―。世界最大の「美の殿堂」を舞台にした、珠玉の美術ミステリ。
著者等紹介
一色さゆり[イッシキサユリ]
1988年、京都府生まれ。東京藝術大学美術学部芸術学科卒業。2015年に第十四回『このミステリーがすごい!』大賞を受賞、16年に受賞作『神の値段』でデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
シナモン
101
コンサバターシリーズ4作目。今回の舞台はパリ、ルーヴル美術館。ニケ、ピカソ、デュシャン、ドラクロワ、コロー、続々と登場する著名な作品と芸術家にとても贅沢な気分に浸れました。パリの街並みの描写、カフェのシーンなどもまるで自分がそこにいるかのようでやっぱり贅沢な気分に。額縁のこととか知らなかった美術の知識にも興味津々。次巻ではいよいよ「レオナルド・ダ・ヴィンチ」登場。楽しみ!続けて読みます😊2024/03/26
Ikutan
69
前回の最後に心配したケントの行方。なんと、行先はルーヴル美術館だったんですね。今回は、舞台をパリに移し、彼が行方不明になって1ヶ月後、晴香がルーヴル美術館のケントの元を訪ねるところから始まる。世界最大の『美の殿堂』といわれるルーヴル美術館。そのスケールの大きさに圧倒されつつ、サモトラケのニケ、コロニーの風景画、『現代アートの祖』として名高いデュシャン、ドラクロアが描いたショパンとその恋人、今回も彼らと一緒に謎解きを楽しみながらアートの世界に浸る。そしていよいよ、次巻、レオナルド·ダ·ヴィンチの世界へ。2024/05/27
よっち
35
ドラクロワが唯一無二の友人を描いた《フレデリック・ショパン》。切り離された恋人の肖像画と合体させるという難題に、天才修復士スギモトが挑む第4弾。突然行方不明状態になってしまったスギモトを追ってパリにやってきた晴香。最初はスギモトのおまけのような扱いをされていた彼女が、サモトラケのニケ、コローの風景画など所蔵品にまつわる謎を解決した時、ルーヴルの館長の「真の目的」が明らかになっていく流れの中で、自分の実力を示して認められてゆく展開は良かったですね。二人が挑むレオナルド・ダ・ヴィンチに関わる調査も楽しみです。2024/03/12
シフォン
33
突然姿を消したケントから連絡があり、舞台はロンドンからパリへ。ケントは、晴香を仕事のパートナーとして評価しており、また、ルーブル美術館の館長であるルイーズや他のメンバーにも信頼してもらうように動く。サモトラケ、コローの風景画、ドラクロワのショパンの肖像画などがでてきて、4章ともおもしろかった。しかしながら、第2章の芸術家たちのカフェで、ちょっとファンタジーすぎ、第3章の汚された風景画は、腑に落ちないところがあったかも。次巻はダ・ヴィンチが登場するらしい。2024/05/13
月の実
30
図書館本。シリーズ4作目。前作の終わりに消息不明になったスギモトの行方は…パリのルーブル美術館だった。スギモトと合流した晴香は、サモトラケのニケに隠されていた古い指輪の謎、狙われたコローの風景画の理由、ドラクロワが描いた《フレデリック・ショパン》と切り離された恋人の肖像画の秘密と、それぞれの所蔵品にまつわる謎を解いていく、、。 カフェ店主に頼まれたチェスの絵画修復と隠された名品のお話がすごく幻想的で私好み。また、《フレデリック・ショパン》と《ジョルジュ・サンド》の秘密もまた魅力的でした。(続く↓)2025/06/29