出版社内容情報
弟・裕次郎や家族への愛と感謝。文学、政治への情熱と悔恨。通り過ぎていった女たちへの未練と死への畏れ――。ここまで書くことへの是非を読者の審判にすべて委ねて著者は旅立った。奔放で美しいシルエットを戦後の日本に焼きつけた男が迫りくる死を凝視して、どうしても残したかった「我が人生の真実」。発売直後から大反響を呼んだ衝撃の自伝。
内容説明
弟・裕次郎や家族への愛と感謝。文学、政治への情熱と悔恨。通り過ぎていった女たちへの未練と死への畏れ―。ここまで書くことへの是非を読者の審判にすべて委ねて著者は旅立った。奔放で美しいシルエットを戦後の日本に焼きつけた男が迫りくる死を凝視して、どうしても残したかった「我が人生の真実」。発売直後から大反響を呼んだ衝撃の自伝。
著者等紹介
石原慎太郎[イシハラシンタロウ]
1932年神戸市生まれ。一橋大学卒。55年、大学在学中に執筆した「太陽の季節」で第一回文學界新人賞を、翌年芥川賞を受賞。ミリオンセラーとなった『弟』や2016年の年間ベストセラー総合第一位に輝いた『天才』など著書多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ばんだねいっぺい
31
行間から哄笑の幻聴を得た。この莞爾とした表情の写真は、ビートたけしとも通じるキラースマイルである。何度か笑った。うんざりとさせられる向きも多かろうとも思ったが、ついつい、面白くって読んだ。はっきり言えることとして文体が大好きだ。2024/02/27
Tomomi Yazaki
24
若き頃の色恋事から始まる本書は、鬼籍に入った著者の人生の走馬灯なのでしょう。想い出をそのまま筆に乗せる彼らしくない、良くも悪くも実直な文章がそれを物語る。幼少期の敗戦と教育の失墜、米兵の横暴、誇りを捨てた大和撫子。自身も大学生の時に女子高生と結婚。その彼の肩書は錚々たるもの。日本初の戯曲家、日生劇場の監修者、ついでに津川雅彦の名付親でもある。好色が故に東京都知事時代にも45歳差の不倫。4人の息子以外の子供たち。そして生まれなかった子供たち。それらを赤裸々に語る。これは彼の懺悔と言う名の、ついの書なのです。2024/05/02
Mark X Japan
10
最初から、著者らしい内容でした。タイトル通り、生涯の晩年について考えさせられる内容でした。☆:3.52024/02/13
しょうじ
6
石原慎太郎という人は面白い人だった。それにしてもよくモテてよく遊んでいた人だったようだが、目の付け所や様々な問題に対応する手法からみても、余程多くの学びがある人だったのだろう。国会議員の時はあまりパッとはしなかった。しかし都知事という首長に就き、その権力の使い方は鮮やかだった。総理への道がないと悟って首長になられたのだろう。国会議員時代よりも舌鋒鋭く問題提起し、国会を煽り、政治力を見せつけた。昨今の政治家が首長になろうとするのも著者の功績であろう。力があり、茶目っ気があり、かっこよく振る舞うモテルわな。2024/05/26
SEAN MIZU
5
昭和という激動の時代を駆け抜けた 御人の人生 日生劇場生誕秘話や、石原裕次郎のデビューの逸話等々、その時代を生きていない人間にもまざまざとそのダイナミズムを見せつけて来る。 功罪色々あるのだろうが、こんなスペクタクル巨編を演じた石原慎太郎氏の生き様は、私のような凡人には真似できない。2024/09/16