内容説明
「朝五時。渋谷、宮益坂上」。その9文字が、良井良助の人生を劇的に変えた。飛び込んだのは映像業界。物語と現実を繋げる魔法の世界にして、ありとあらゆる困難が押し寄せるシビアな現場。だがそこにいたのは、どんなトラブルも無理難題も、情熱×想像力で解決するプロフェッショナル達だった!有川ひろが紡ぐ、底抜けにパワフルなお仕事小説。
著者等紹介
有川ひろ[アリカワヒロ]
高知県生まれ。『塩の街』で電撃小説大賞“大賞”を受賞し、2004年デビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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mae.dat
253
テレビ、映画といった映像業界のお仕事連作短篇5話。華やかな世界の裏方のお仕事ですね。悲運だった良井君だけど、腐る事なくてね、ラッキーな形で憧れだった業界に入り、立ちはだかるちょっとした問題にも、機転と若さそして、愛嬌で乗り切るの爽やかで良いです。第1話『天に翔ける広報室』は『空飛ぶ広報室』に、第4話『みちくさ日記』は『植物図鑑』にほんの薄らと。然し乍ら確信的に、作品に織り込まれているのナイスですよ。尚、何れも幻冬舎さんからの刊行の模様。他にも盛り込まれているのかな? きっとそうなんでしょうね( ¨̮ )。2023/02/24
サンダーバード@永遠の若者協会・怪鳥
103
久しぶりの有川さん。「朝五時。渋谷。宮益坂上。」先輩佐々に誘われて訳もわからず飛び込んだバイト先はドラマの撮影現場。かつて憧れた映像制作の会社で働くこととなった良井良介。芸能人に会えたり、名作の撮影現場に立ち会えるのは羨ましい気もするけれど、やっぱり体力勝負でブラックな業界でもある。冒頭の「天翔る…」はも有川さん原作の「空飛ぶ広報室」が元だし、他にも「図書館戦争」の話もある。原作者が撮影現場に訪れるエピソードもあるが、有川さん自身はどうなんだろう。編集者がメンタルやられるほどうるさいそうだが…。★★★+2022/09/06
初美マリン
94
軽い感じの若者かと思っていた。意外に気がまわり素直で一生懸命で、自分のできることを全力でこなし、明日へつなげるを合言葉にして。楽しい読後感でした。2024/05/31
速読おやじ
87
有川浩のお仕事小説はとっても楽しい。今回は映像のお仕事で、映画の撮影現場のシーンが多い。それで、その劇中の映画がどう考えても「空飛ぶ広報室」と「植物図鑑」だったりするシーンがあるのだ。過去の有川作品を楽しんだ読者は二度と楽しい!甘いセリフと、グッとくるセリフ、定番で分かっちゃいるけどウルウル来てしまいます。お仕事にかける情熱が凄い。こんな小説を読むと、一瞬だけ(笑)僕もお仕事、熱量上げて頑張ろう!と思うのですが。。2023/05/17
TAKA
70
有川ひろさんのお仕事小説。ドラマ化意識してるような感じかな。自衛隊に植物とひっぱり出してきましたね。登場人物のキャラもよかったですし、楽しく読めました。映像の世界の裏側はハラスメント当たり前の魑魅魍魎とした世界じゃないですか。強面がいちばんの防御ですね。2024/01/05