出版社内容情報
母方の親戚にあたる十六歳の結花を引き取って、ひとつ屋根の下で暮らすことになった四人家族の升元家。結花の父親は交通事故で死に、その後、母親が新興宗教にはまって出家したらしい。そんな訳ありの美少女に、高校一年の次男・晃は一目で恋に落ちてしまう。「あたしは結花じゃありません、リカです」淡い恋心をも嘲笑う、恐怖シリーズ第7弾。
内容説明
母方の親戚にあたる十六歳の結花を引き取って、ひとつ屋根の下で暮らすことなった四人家族の升元家。結花の父親は交通事故で死に、その後、母親が新興宗教にはまって出家したらしい。そんな訳ありの美少女に、高校一年の次男・晃は一目で恋に落ちてしまう。「あたしは結花じゃありません、リカです」淡い恋心をも嘲笑う、恐怖シリーズ第7弾。
著者等紹介
五十嵐貴久[イガラシタカヒサ]
1961年東京都生まれ。成蹊大学文学部卒業後、出版社に入社。2001年「リカ」で第二回ホラーサスペンス大賞を受賞しデビュー。同作はシリーズ化され累計75万部を超える代表作となる。警察小説、時代小説、青春小説、家族小説など幅広い作風で精力的に作品を発表し、その多くが映像化されている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
しんごろ
279
ハンコが押せない、ち、違う、話が通じない、そう、それはリカ!習った煮物は焦がさねえ、ち、違う、狙った獲物は逃さねえ、そう、それはリカ!あまりの怖さに、動揺してしまったではないか。こいつ異常だ!人間じゃねえよ。怪物と書いてモンスターと呼ぶぜ!ありえない力、恐怖、狂気、腐臭、そんな言葉しかでてこないぞ。うん?なんか臭うな!ヒーッ!なんでおまえがここにいる!やめろ~!おまえなんか化け物だ!何度でも言う、リカ、おまえは化け物だ!死ぬのはおまえだあ。ギャーッ!その後、しんごろの行方は誰も知らない。(続編あるらしい)2022/08/13
いつでも母さん
218
常々誰か香りの届くTVやPCを開発してくれないかなぁと願っている私。なのに『リカ』シリーズの醜悪な臭いが、行間から私の身体に纏わりつくのだけは勘弁して欲しい。体温が1度は下がるようなこのシリーズ。各年代ごとのリカが病みつきになって、怖いもの見たさで完結まで追いかけてしまうのはもはやお約束。だが、もうそろそろ解放してもらいたいと思う気持ちも正直なところだ。が、まだまだ翻弄されるのだろうな(汗)普通のワルの上を行くリカ…その邪悪な存在は『無意識の悪意』だと作者は言う。私の中にもその芽はあるらしい。2022/07/25
茜
194
きっと昔の恋人に久しぶりに会ったように思えてしまうのは私だけではないはず ^^;今回はリカちゃんほどではないにしろ、人の皮を被った獣が登場していたのがちょっと驚きました。いつも「リカちゃんコワー!!」と思うんだけれど、今回はリカちゃんは勿論なのだけれど「人ってコワー!!」と思いました。私的には何と言っても「あとがき」がいつも楽しみなんだけど、次に描かれるのは「リターン」の後だと言明していらっしゃいます。でも年代順の最後となっている「リメンバー」の続きも描いてほしいなぁと思ってしまうのは欲張りでしょうか2022/07/25
みっちゃん
178
時系列では「リバース」と「リフレイン」の間。父が「交通事故」で死に、母と姉は新興宗教にはまり「行方不明」引き取られたのは叔母の家。結花、もといリカ16歳。読者には結末はわかっている。でもこう呼びかけずにはいられない。早く早く!逃げ出せ、関わっちゃいけない、今すぐ!が、やはり…私は全く気づいていなかった「もう一つの犯罪」も見抜いていたリカの怜悧な判断力、推理力。どうしてこの明晰な頭脳とあの理解不能なおぞましい妄想の脳内世界が同居できるのか。作者はどこまで彼女の所業を暴くつもりなのか。2022/07/19
fwhd8325
174
7作目と言うことですが、もっと続いているような錯覚があります。この匂い、何巻目から出てきたのだろうと考えていました。それにしても、相変わらず怖い。圓朝の怪談噺のように、次ぎ次に関わる者たちが死んでいく。まだまだ続くのだろうか、続くようです。楽しみでもありますが、少し苦しい気持ちもあります。2023/02/27