内容説明
親友のコウキがマンションのベランダから飛び降りた。そして、僕は学校に行くのをやめた。引きこもっていたある日、新聞記事で「空色ポスト」の存在を知る。新宿御苑にひっそり置かれている、手紙ではなく写真を運ぶポストだ。外の世界へ踏み出した僕は、写真を通じて親友の意外な真実を知り―。人との距離感に迷いながら懸命に生きる、友情の物語。
著者等紹介
北川樹[キタガワイツキ]
1997年生まれ。早稲田大学文学部文学科卒業。在学中に、『ホームドアから離れてください』にてデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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てつこ
6
初読み作家さん【借りた本】この紡ぎだされる文章の纏う様相はなんだろう…と思ったら、現役の大学生作家さんのデビュー作!! 描写が分かりにくいところがあったが、むかーしの女子哲子だから(苦笑)イジメの形態も違ったからか…とか、人との距離感だとか関係性だとかも感覚派で考えるなかった時代の中学生を生きたむかーしのオンナノコとしては、今を生きるオトコノコの空気感がビリビリと伝わってきて、、これはこれで悪くない!!皆んな必死に今を生きてるんだなって、、どこかに置いやってきた昔の残像のカケラをひらった気持ちになった。2022/05/24
市井一人
1
面白い、とは思わなかった。不快な感じではない。なんと表現してよいのかむつかしい。不快ではないけれど、愉快でないのは間違いない。かなり凡庸に生きてきたおかげで、不登校児を蔑む傾向が、もしかしたらあるのかもしれない。あるいは、不登校児のいる家庭はこんな様子ではないであろう、と想像したせいかもしれない。真実味がある、というのであれば、不登校と引きこもりとは必ずしも合致しないことになる。たしかに、以前みたテレビドラマでは、不登校の女子中学生が家業の美容院で手伝い作業をやっていたな。それが実態なのか?よくわからない2024/04/02
まー
1
★★★☆☆【あらすじ】柔道部に初心者として一緒に入部したコウキ。初心者コンビとしていじめを受け、コウキは自殺未遂をし、主人公は不登校になってしまう。【感想】序盤はとにかく陰鬱でつらい。後半はよくなっていくものの、ミキの気持ちが分からなかったり、ちょっとご都合主義すぎる感じがあって、うーん。読みやすくはあったです。2022/06/04
み
0
不登校時代の話は良かった。が、展覧会での出来事は、なんだかタイミングが良すぎるというか、非現実的というか。ハッピーエンドだったが、しっくりこない終わり方。2023/01/21
さくら丸
0
2023年1冊目。1冊目がこの本で良かった。 勇気を出すことをそっと後押しをするようなものがたりだった。2023/01/02