出版社内容情報
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内容説明
「夫婦ってえのは、そう容易く縁が切れるものじゃあねえのさ」鯰釣りの名人は愛息を連れてよく釣りへ出かけていた。ある日、釣りの最中に地震が起き、悲劇が。目の前で子を喪った男は自分を責め、気うつに。妻を置いて、家を飛び出し寺男になってしまう。悲しみ故にすれ違う夫婦にお夏が案じた一計とは…?人情居酒屋シリーズ、感涙の第五弾。
著者等紹介
岡本さとる[オカモトサトル]
1961年、大阪市生まれ。立命館大学卒業後、松竹入社。松竹株式会社90周年記念新作歌舞伎脚本懸賞に「浪華騒擾記」が入選。その後フリーとなり、「水戸黄門」「必殺仕事人」などのテレビ時代劇の脚本、多くの舞台の脚本、演出を手がける。2010年、『取次屋栄三』で小説家デビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
いつでも母さん
154
子を喪った夫婦を立ち直らせる一話目『鯰の夫婦』にほろっとさせられた。お夏の仲間・鶴吉の家族の話『焼き茄子』仲間と云うお夏たち家族はサイコー!三話目はお夏の店の常連の駕籠舁き源三の相方・助五郎の個性が面白い。続いての四話目はその助五郎と同じ長屋の幼馴染・おようとの事・・そっと助けるって難しいはずだが、お夏ならきっとと思わせてくれる。私も既に常連の一人だ。2022/09/15
やま
68
江戸は目黒の永峯町にある、お夏の居酒屋に来る常連客たちと、妖艶で美しいく、お節介なお夏の楽しい物語です。「やけ酒」助五郎の幼馴染みで、綿摘みで生計を立てているおようは、外へ出ると何かいやなことがおきる間の悪い女である。一日中家の中に居るのが好きであるが。そうもいかない。そんな時に地蔵堂でうずくまって血を出している男がいたので声を掛けると。おようを突き飛ばして逃げていく。あまりのことでお夏の居酒屋で大酒を飲み愚痴をこぼす。このことが、後々おようと助五郎を近づける事となるとは…。🌿続く→2022/06/23
真理そら
58
「鯰の夫婦」こどもを亡くしたという悲しみを共有していてもそれぞれが自分で悲しさを受け止めようとするとこういうことになってしまうのかなあ。「焼飯」「やけ酒」は不器用なな男女の物語だけれど、描かれている助五郎の生活ぶりが好きだ。2022/04/17
kagetrasama-aoi(葵・橘)
38
「居酒屋お夏 春夏秋冬」第五巻。相変わらずのテンポの良さの語り口で、さくさくと読了しました。表題でもある『第一話 鯰の夫婦』が特に印象的でした。今、楽しみに観ているドラマで、主人公の女性の父親が戦後なんとなく寝付いてしまって亡くなるシーンを思い出し、(かなり実話に則してます)胸が痛かったです。2022/06/14
み
26
さくさくと♪お夏さんのようなお節介ができるようになりたいもんですねぇ、んでも、この数年、ヒトと逢わないからか、込み入った話を全く聞かないような…。2022/05/26