出版社内容情報
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内容説明
一本百万円の日本酒を造る烏丸酒造に、脅迫状が届く。金を払わなければ、田んぼに毒を撒くというのだ。だが、世界一の評価をもつ田んぼに対して、要求は僅が五百万。犯人の狙いは何なのか。さらに捜査の過程で、酒蔵の杜氏が不審な死を遂げていたことが判明する。そんななか届いた新たな脅迫状。そこには、新聞広告に“あること”を載せろとあり…。
著者等紹介
山本薫[ヤマモトカオル]
神奈川県藤沢市出身。上智大学理工学部化学科卒。機械系部品メーカーに勤務し、化学系エンジニアとして酒造用グルコース測定装置の開発に従事。日本酒のライターとしても活動し、2020年に山本モロミ名義で発表した『山田錦の身代金』で作家デビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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toshi
9
いきなり冒頭で混乱してしまった。「黄金色に輝く穂波の中(中略)周囲の淡緑色の(後略)」一体この田んぼはどう言う状況?収穫時期間近?まだ青々してるの?どこが伏線になっているか分からないから注意深くと思ってるのに…と思いつつ読み始める。その後もおかしな点が目に付く。山田錦以外の酒造好適米が「足元にも及んでいな」は言いすぎ。警部の直美が一般人に対して横柄な口のきき方するのは不自然。醸造用アルコールの添加は三増酒のことを言っているのだろうけれど特定名称酒で添加されているものまで否定するのはやりすぎ。等々。(→続く2021/11/22
nkwada
2
日本酒に使う山田錦の田んぼに毒をまかれたくなければ身代金を払えという要求を軸に、醸造タンク内で見つかった杜氏の死の謎を、キャリアの警部やジャーナリスト、居酒屋なの女将とかが挑んでいくのだが、登場人物が多くて、火曜サスペンス劇場みたいな話だなと思った。2024/12/14
有坂汀
2
本書は、化学系エンジニアとして酒造用グルコース測定装置の開発に携わる一方、日本酒のライターとして日本全国で三百棟以上を取材した筆者が山田モロミ名義で2020年に発表した同名の小説を文庫化したものです。自分の生まれ育ったところにも酒蔵があり、ページを読み進めながら社会見学で蔵の中を回ったことを思い出し、実際の酒造りの様子などが鮮明に思い出されてきたところは読んでいて価値があったかなと考えております。本書は書評でつながる読書コミュニティ「本が好き!」さんを通じ、著者の山本薫様から指名献本を受けました。2024/07/10
市井一人
1
日本酒が好きではない、とか、興味がない読者は置いていかれる。 登場人物の説明が足りないわりに、人数が多すぎるのではないだろうか。 映像化することを意識したのか、逆に、身代金目的の犯罪映画に影響されたのか。 たぶん、後者だな。ラベンダー色の稲穂の場面だけカラーで、他の場面はモノクロで撮られることをイメージしたものと思う。 浅い。 2022/01/05
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