内容説明
文学賞のパーティーで、大手出版社四社の編集者が暗い顔で集っている。皆、ある中堅作家につきまとわれて困っているのだ(「押し売り作家」)。苦節十年、やっと小説の新人賞を受賞しデビューした川獺雲助は会社を辞めて作家に専念することにした。しばらくは順調だったが…(「夢の印税生活」)。ほか、出版稼業の悲喜交々を描く連作小説。
著者等紹介
倉知淳[クラチジュン]
1962年静開県生まれ。日本大学藝術学部卒。93年「競作 五十円玉二十枚の謎」に応募し、若竹賞を受賞、94年『日曜の夜は出たくない』で本格的に作家デビュー。2001年『壺中の天国』で第一回本格ミステリ大賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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オーウェン
48
倉知さんが作家のとんでもな人選を描くパロディ7編。 売れないと嘆く出版界だったり、作家の自虐だったり傲慢だったり。 あるいは敏腕の編集者だったり。 中でもパロディ部分が秀逸で、実在の作家が出てきたり、明らかに本名を模したものが見られる。 特に芸人作家のあの人だったり、コメンテーターのあの人だったり。 宝井満月は分かりやすすぎて、本人からクレームが来そうだけど(笑)2026/03/15
のんちゃん
33
ミステリー作家の倉知氏が作家の実態と出版業界について、その内幕をリアルに、そして、ファンタジーを交えて暴露した短編集。本好きにはとても面白い話の数々だと思う。以前、文学賞を受賞して、その後、コンスタントに作品を出し、作家として生活していける人は2割と、どこかの雑誌で読んだ覚えがある。今、私達が享受してる数々の作品の背後には、人気のでなかった沢山の作家さんの悔し涙にくれた数々の本があるのだなぁと少ししんみりしてしまった。こらからは人気作家さんだけでなく、いろんな作家さんの影の大作にも目を向けてみたい。2021/09/06
本木英朗
28
日本の現代本格ミステリ作家のひとりである、倉知 淳の作品(と言っても今回は作家小説、というべきか)のひとつだ。文学賞のパーティーで、大手出版社四社の編集者が暗い顔で集まっている。皆、ある中堅作家につきまとわれて困っているのだ、という作品ほか6編を収録。どれもこれもみんな面白かったが、やはり俺は最初の「押し売り作家」、そして最後の「遺作」がよかったかなあ。もちろん「作家の人たちと編集の人たち座談会」というのもだけれどさ。さすがは倉知先生である。また他の作品も読もうと思う。2021/07/22
シキモリ
25
本格ミステリー作家として名前を目にする機会のある著者だが、今作は出版業界が舞台のブラックユーモア短編集。編集者の本心や売れない作家の実情などが題材のパロディ作品だが、ギャグパートが冗長過ぎるし、どの作品もオチが弱い。型通りの展開も多く、新鮮味は全く感じられないが、量産型のライトノベルや芸能人だらけの文学賞など、業界の現状を痛烈に皮肉った作品もある。出版業界の再興を願うものの、過度な分かり易さや話題性ばかりが先行するのを素直に歓迎出来ないのもまた事実。それほど本が売れないという現実の裏返しではありますが…。2021/07/05
マッちゃま
22
「おや、何の本を読んでるんだい?」「倉知さんの作品ですがミステリかとは問わないでほしいです。」「ほう、倉知さんだと、ゆるふわを纏った本格ミステリ?」「問わないでと言いましたよ、僕」「やや、そうだったね失敬失敬。で、どんなんだい?」「作家や編集者など出版業界が舞台の倉知さんらしい短編集ですね」「じゃ〜人死には無しかい?」「いや、話によっては亡くなる方も居ますよ」「へえ〜犬だか猫だか丸っとした口の悪い先輩は出てるの?」「出てませんよ(苦笑)強いて探偵役を挙げるのなら読者自身が、この本の謎を解くしかないっすね」2021/07/14
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