出版社内容情報
後ほど
内容説明
もう若くない女の焦燥と性を描いて38歳でデビュー。時代の寵児となった作家・森瑤子。しかし華やかな活躍の裏で、保守的な夫との確執、働く母の葛藤、セクシュアリティの問題を抱えていた―。自らの人生をモデルに「女のテーマ」をいち早く小説にした作家の成功と孤独、そして日本のバブル期を数多の証言を基に描いた傑作ノンフィクション。
目次
グラマラスな小説家
伊藤家の長女
六〇年代の青春
母と娘1 長女の場合
二人のヨーコ
バブルとブーム
母と娘2 次女の場合
インナー・トリップ
社交の華
ミセス・ブラッキン
時分の花
運命の男
母と娘 3 三女の場合
ハンサム・ウーマン
「情事」誕生
著者等紹介
島〓今日子[シマザキキョウコ]
1954年11月、京都市生まれ。ジャーナリスト。ジェンダーをテーマに幅広い分野で執筆活動を行っている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
penguin-blue
42
社会人になった頃バブルはすでに終焉を迎えつつあったけど時代の匂いのようなものはまだ残っていて、その中で読んだ森瑤子さんの本はこれぞゴージャスな大人の女、ご本人がなろうとし、そう見せたいと思った姿そのままだった。そして夫のブラッキン氏は森さんのお金で暮らしつつも彼女を束縛するひどい男に見えた。長い時が流れ、彼女の享年を越えた私は、今この本を読んで真実は必ずしも描かれた通りではなかったのだ、と思う。家族を含め当時交流があった人々の丹念に集められた証言から浮かび上がるのは必死に森瑤子であろうとした彼女の姿だ。2021/09/28
rokoroko
15
森氏が書き始めたころ20代でまさに尊敬する女性だった。けれども作品に中の夫への気持ちがいやになり自分も忙しくなって読むの辞めた・・あの頃思い出して懐かしい。2023/04/07
ちどり
7
森瑤子さんが52歳で亡くなり、28年。普通のおばさんだった伊藤雅代が、小説を書き、バブル期の女性の憧れの存在「森瑤子」になり、亡くなるまでが、丹念に描かれています。艶やかで豊かなだけでなかった森瑤子さん。結末はわかっているのに先が気になって、少しの時間でも、数ページでも読み進めたい、と思ったのは久しぶりです。バブルがはじけ、震災が起き、コロナ禍が襲い、彼女を包んでいた豊かさは、今はもうありません。自分とは関係のない遠い存在だと思っていた森瑤子さんの作品を、読んでみたくなりました。2022/03/10
ヒヨドリスキ
7
華やかに咲いて散った作家、森瑤子。家族や編集者、スタッフ、恋愛関係と言われた近藤正臣や妹弟分の山田詠美、北方謙三、同士の大宅映子、安井かずみ等出てくる人達が華やか~。バブルの時代だけあって金遣いの話も隔世の感が有り。自信が無かったり美人じゃ無い所も含めて魅力的な人で「私には実は友達が居ないのよ。だからあなたに来て欲しいの」と言う手紙で小池真理子を感激させたとか見城氏のいかにもな軽薄さ、角川は助けたくて病床に霊能者連れて行ったとかサラッと書いて有ったりして当時の文壇の浮き立った部分も知れて面白かった。2021/02/21
M.kaori☂️☂️☂️🌻🌻🌻☁️☁️☁️🍒🍊🪶🍍
6
母のうんちく話というか、なんと言うか、わたしも見かけた様な感じがある。昔 叔父と同じで母も関東圏のどこかに憧れてすんで居たらしく、こういうBARやアコースティックっていうか楽器を演奏するbarみたいのに寄って居たらしく。あるよそういうのよ、そういうの。という。だから、わたしは吹奏楽に憧れたって部分と低めの音の世界でも平気というか。派手じゃなくても好きというか。これは完全な経験と意識だな。なんかどんどんでてくるな。笑 2021/02/24
-
- 和書
- 非行事実の認定