出版社内容情報
後ほど
内容説明
大学卒業後、零細出版社に入ったぼくは一年で辞め小さな編プロを作った。請け負ったギャル雑誌は面白かったが多忙で家に帰れない。バブルが近づく。雑誌は休刊。ぼくは失職。だが東京は輝いていた。別の出版社の取材でオウムにかかわり、やがて地下鉄サリン。青春が終わった気がした―出版業界の熱気と時代の煌めきを活写した私ノンフィクション。
目次
Prologue No Woman,No Cry
1978‐1981 雨あがりの夜空に
1982 ブルージーンズメモリー
1983 見つめていたい
1984 雨音はショパンの調べ
1985‐1995 DEPARTURES
1995‐2008 マイ・ハート・ウィル・ゴー・オン
Epilogue Redemption Song
著者等紹介
橘玲[タチバナアキラ]
1959年生まれ。作家。早稲田大学第一文学部卒業。2002年、小説『マネーロンダリング』でデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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Walhalla
32
橘玲さんの青春回想記とのことです。著者の小説作品と言えば、やはり経済小説のイメージがかなり強いのですが、『マネーロンダリング』や『タックスヘイブン』のように、経済をやや裏側から描いたような、そういう作品がとても面白いです。そんな著者が現在に至るまでの下積み時代にも触れられていて、興味深いです。ファンにはたまりませんね。2022/07/05
matfalcon
23
同い年のため、気になる作家であった。特に、バブル崩壊からのWindows 95、阪神淡路大震災、地下鉄サリン事件を95年に一気に経験した者同士として。2025/06/01
Daisuke Oyamada
22
人気作家、橘玲氏の、自伝的な内容です。 早稲田大学に入学し上京した70年代末。 それから「宝島」の編集長として、 オウム真理教事件などの取材に当たった、 90年代半ばまでの思い出が綴られています。 著者の本は何冊か読んでいます。 「無理ゲー社会 」 「残酷な世界で生き延びるたったひとつの方法」 「貧乏はお金持ち雇われない生き方で格差社会を逆転する」 「日本人と・・・ https://190dai.com/2023/08/13/80s-エイティーズ-ある80年代の物語-橘玲/2023/07/15
まあ
13
2012年6月。元オウム真理教信者である菊地直子容疑者が17年間の潜伏生活の末に逮捕されたというものでした。彼女が指名手配犯だと知りながら匿い、神奈川県相模原市にあるあばら家同然の住居で一緒に暮らしていた一般男性も、後に自ら出頭して逮捕されました。報道陣カメラのフラッシュを浴びながら移送されるデニム姿の菊地直子さんの下向きの表情がとても印象に残っています。後に彼女は無罪判決を受けて東京拘置所から釈放されたのでした。 国道沿いのホテル 硝子のテーブル 二人で聴こっか バンドのアルバム by 峯田和伸2020/12/05
ランフランコ
10
何かもっとバブル期のキラキラした日本が描かれてるのかと思いきや、かなり癖のある80’sだった。新卒で弱小出版社に勤務してからのちょっと危ない人たちとのちょっと危ない苦労話が続くのだが、結構悲惨な末路を辿った人も多く、ハイリスクハイリターンな時代を駆け抜けた人たちだな。ギリギリを攻めるから下手こけば捕まったりもする。上手くいけば億万長者だ。橘さん書いてはいないが大変な成功者だろう。解説の人が頭の切れは群を抜いていたと書いている。彼はその頭脳で没落ぜず浮上したのだよ。2024/04/09