内容説明
10歳のとき、義父がアタシを蔵に閉じ込めた。以来、一歩も外に出たことがない。暗闇の中で続く、飢えと渇きと孤独。20年後、新月の夜にアタシの体に「ある変化」が―。ついに“アタシ”の存在に気付いた少年が、禁断の扉を開ける!少年が見たものは、絶命した女と、大量の黒い花。その「種」が音もなく世界を侵食し始め…。悲劇の幻想ホラー。
著者等紹介
山田悠介[ヤマダユウスケ]
1981年東京都生まれ。デビュー作『リアル鬼ごっこ』は、発売直後から口コミで評判となり、累計二〇〇万部を超える大ベストセラーとなる。映像化された作品も多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Kazuko Ohta
15
中高生に大人気の作家がこんなん書いてもいいのでしょうか(笑)。女性の胸に花が咲く『シャニダールの花』という映画がありました。そのグロい版を見せられている感じ。気持ち悪さとしては、科学者が人間と植物を融合させる実験をおこなう『悪魔の植物人間』のほうが近い。相変わらず山田さんの文章は平易。難しい言葉が一切なく、行間に込められた思いなんかも感じないままズンズン進む。これをロマンチックホラーというんかいな、キモっと思いながら、薄いおかげで即読了。決して好きとはいえないけれど、これで読了が1冊増えたんだからいいや。2020/07/09
みどり
9
久々にこの作者さんを手にしたけど、相変わらずもやもやして、お尻の座りが悪い、というか、だから、だから???なんなの?え?それで??っと問い詰めたくなる話。 読みやすくはあるんだけど、スピード感に欠けるというかどんよりとホラー。2020/06/10
のだ68
4
引き込まれるように一気読みしたが・・・ただただ気持ち悪い。恐るべし山田ワールド。2021/06/07
かるてぶらんしぇ
2
植物とセックスしたら自分も植物になっちゃいました(笑)というお話。リアル鬼ごっこ世代だった自分としては山田悠介がデスゲーム系以外を書いてるのは結構斬新。キリンやスイッチを押すときみたいな感動系でもない。ホラーと言えばホラーだけど、俯瞰して一つの事件を書いている感じ。文章(特に感情の機微)は上手ではないので、登場人物の心理描写が欲しい人にはおすすめしない。2020/08/04
名無し
2
新しいジャンルでした。本屋さんでたまたま気になって取った本、初版が発行される数日前だったのでラッキーだなんて思いつつ先ほど読了。このお話は数名の人間と多くの植物で構成されていて、とても面白く1時間半くらいで読み終わりました。解説も他にないくらいわかりやすく、伏線や時間の流れがよく理解できました。本にあまり興味がない方でもとても楽しめる一冊だと思います。とってもおもしろかった。2020/04/12