内容説明
好きになった人に“たまたま奥さんがいた”だけの、二人の女。杏子は「もうひとつの家」に帰る彼を毎夜見送り、みずきは病身の妻を養う彼の訪れを今日も待ちわびる。守られない約束、聞き慣れた嘘、会えない時間が増え続けても二人はとても幸せで…。しかし、たった一通のメール、ほんの一回の情事が、“恋濃き”大人の女たちを狂わせる―。
著者等紹介
小手鞠るい[コデマリルイ]
1956年岡山県生まれ。同志社大学法学部卒業。81年サンリオ「詩とメルヘン賞」受賞。93年「おとぎ話」で海燕新人文学賞、2005年『欲しいのは、あなただけ』で島清恋愛文学賞受賞。現在、ニューヨーク州ウッドストック在住(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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mayu
79
「私の本当の恋を人は不倫という」。情熱的に求める愛としっとりと静かな愛。2人の女性の語りが時に交差して不思議な感覚に陥る。ずっと一緒にいたいと願っても叶わないから、いつか終わりを迎えることを知っているから、甘美な夜に溺れ、刹那さに酔い、離れがたくなるのだろうか。私も、みずきのように白が好きだ。何にでも染まることができる始まりのときめきも、痛々しいまでの孤独をも内包した色。会えない時間の不幸も、あなたと出会えた幸福の一部。境界線を越えた先にある、狂気と紙一重の、苦しくても一途に慕う気持ちが愛おしくなる。2022/07/12
もぐたん
75
この上ない素晴らしいタイトルに、まず、惚れた。優しくて残酷な真実の恋に、のたうちまわる主人公が、可哀想でもあり、羨ましくもある。その恋は、悦びとともに闇をも連れて来る。そして、その闇が深いほど、光がたまらなく愛おしくなるし、痛くて苦しくて泣きたくなる。不倫小説なのに、さらりとして、密度の濃い、脆い夢物語。好きな小説です。★★★★☆2022/08/15
ゆのん
72
久しぶりの不倫物。不倫と言えば修羅場に次ぐ修羅場と読み始めたが…間違いなく不倫ではあるが何とも切ない恋愛小説だった。2組の不倫カップルが交互に章となって登場。別々の2組なのに気がつくとリンクしてくる。打算的な不倫では無く、男の狡さを分かっていてもその狡さを含め愛し抜く女達が悲しくもあり、愚かでもあり、愛おしくさえ感じる。不幸な部分も幸せな気持ちも全てを愛の型としている、そこまで女として人を愛せるのは羨ましくも感じてしまう。2182020/09/24
佳蓮★道央民
47
★★★★★いやぁ、やっぱり、不倫小説って終わり方がとっても悲しいね…。杏子と、みずきの話、どっちかって言ったら、みずきの話のほうが好きでした。理由は、やっぱり、みずきの本の話がとっても共感して、もうちょっと読みたかったくらいです(*^_^*)なんて言うか、不倫小説はあんまり読んだことなかったけど、これは好きでした。だけど、不倫ってやっぱりいけないことだなって思いましたね。自分も相手も周りも傷付けるだろうし。。だけど、みずきの本の話は面白かったから、オススメします\(^o^)/面白かったです♬2020/08/09
ピロ麻呂
41
明るく賑やかな不倫と、落ち着いてしっとりとした不倫…2つのラブストーリーが交互に展開する構成。バレてはいけない恋。常に嫉妬がつきまとう恋。いずれ終わりが来る恋。儚いが故に燃え上がるのかも。2020/11/09
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