内容説明
「恩師が跳び降り自殺しないように見張ってほしい」と大学OBの居酒屋店主から頼まれた匠千暁は、現場で待機するも先生を死なせてしまう。老教師の死の理由を追い、真犯人から“悪魔の口上”を引き出す表題作。刑事の実家で二十三年間続く午前三時の心霊現象の謎と隠された真実を解く「無間呪縛」他、読み応えたっぷり、四つの珠玉ミステリ集。
著者等紹介
西澤保彦[ニシザワヤスヒコ]
1960年高知県生まれ。米エカード大学創作法専修卒。高知大学助手を経て95年、トリックの限りを尽くした本格ミステリ『解体諸因』で衝撃デビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Walhalla
29
タック&タカチシリーズの10作目です。主要メンバーが4人とも登場しますが、全員が会することはありませんでした。大学を卒業して社会に出ると、徐々にこうなってしまいますね。今のところ、この作品がシリーズ最新刊のようですが、まだ続きがあれば、やはり4人集合して呑んでいるシーンをもう一度見たいと思います。『死は天秤にかけられて』のお話が一番印象的でした。2023/06/22
糸巻
29
タック&タカチシリーズ。4話収録の短編集。全編タックの視点で語られる。刊行順としては1番新しくタック達の卒業後の話だ。タカチは東京で就職、ウサコは電撃結婚し、ボアン先輩は皆に1年遅れて卒業と就活で忙しく4人では集まれなくなっている。それぞれのエピソードに1人ずつ登場してくる本作だが、各個性が出る推理談義でこれも面白かった。最近集中してこのシリーズを読んでいたが、本格ミステリには珍しく犯人の動機に重きが置かれていたなぁと感じる。短編でも読み応えがあるのはそこなのか。ウサコと平塚刑事の出会いの話が好き。2020/06/05
マッちゃま
27
久々のタック&タカチシリーズ。今回は中短編4作品の全てをタック視点で描かれております。4作とも不可解な事件を酩酊推理で解き明かしていくのだけど、なぜこんな不可解な行動、又は言動をしたのか?がメインテーマとなります。まあ〜いつもながら、◯◯なのは◯×だから××となり×◯となる…的な論理のアクロバット振りは健在です。ただ個人的にはシリーズメンバーの元気な姿(⁉︎)が見れた事が一番嬉しかったりします。刊行順と時系列がズレてる事もあり、少し先も既に知っているだけに其れ迄の間と、その先も追い続けて行きたいです。2019/10/13
LUNE MER
16
表題作にもなっている「悪魔を憐れむ」、とにかく救いがない話で読後感は非常によろしくない。よろしくないんだけど、これがこのシリーズ特有の空気でもある。ちょっと痛い思いをした方がいい、と思ってしまう登場人物が多い話なのだが、真犯人への報いがほとんどないに等しく(なくはないんだけど、それだけ?みたいな。)、タックにはもう少しファイロ・ヴァンス的な「同情なき犯人への非情さ」を会得していただきたく候。2021/01/13
ソラ
14
久しぶりのタックシリーズ新作。いつものことながらこれで終わりかと思ったらさらに展開が続くという感じで西澤保彦らしいなぁって感じ。そしてメイン登場人物たちにまた会えてよかった。また新作に期待。2019/10/19